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トランプ大統領に期待すること(農業)&大統領就任後の成果

トランプ大統領就任後1か月が経過しますが、実際の成果はどうなんでしょうかね…

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次期アメリカ大統領に決定したドナルド・トランプに関しては、排外主義というか自国中心主義であるという批判もあります。政治家としては、自国中心主義の方はある意味当然でしょうか。グローバリズムというのは幻想であると感じるので、他国の国民ながら正直ヒラリー・クリントンで無くてホッとしています。

 

◎自国中心主義と関連した記事

英国のEU離脱はナショナリズムの勝利である~イギリスEU離脱決定~ 

英国EU離脱で騒ぐのはグローバル経済のせい 

 

トランプ氏に日本に都合の良さそうな面で期待できる点は幾つもありますが、本記事では農業関連の話を書きたいと思います。

 【追記】就任1か月が経過したトランプですが、どのような成果を挙げているかも考察したいと思います。

 2017年2月24日リライト

 お品書き

 

1.TPP取りやめで日本の農業最大の危機は脱する

ア.TPPの強行採決を図った政府与党

自民党始め保守派の与党は、TPPという究極の悪政を行おうと衆院強行採決しました。

 環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案は4日の衆院TPP特別委員会で、自民、公明、日本維新の会の賛成多数で可決された。TPPをめぐる「強行採決」発言など、失言を重ねた山本有二農林水産相の辞任を求める民進、共産両党が採決は拙速だとして抗議するなか、与党が強行した。

政府・与党は8日にパリ協定の承認とともに、TPP承認案・関連法案の衆院通過を目指す。民進党は山本氏の不信任決議案の提出も検討しており、対立は激しさを増している。

(中略)

 これに対して、民進、共産議員は、合意のない状態での委員会開会に反発し、退席。質疑の終了直前、委員会室に戻り、「強行採決反対!」などと書いた紙を手に、塩谷立委員長を囲んで抗議。採決は騒然としたなかで行われた。

 民進の蓮舫代表は採決後、記者団に「数があると何でもできるんだということを、まさに自ら行っている」と与党側の対応を批判。不信任決議案の提出が「視野に入っている」と強調した。

 (中略)

 山本氏は先月18日の佐藤議運委員長のパーティーで「強行採決するかどうかは佐藤勉さんが決める」と述べ、その後、国会で謝罪。今月1日の自民党議員のパーティーでも自らの発言について「冗談」と発言。参加していたJA関係者には「農林省農水省)に来て頂ければ何かいいことがあるかもしれません」と利益誘導とも取られかねない発言をしていた。

TPP法案、賛成多数で可決 特別委、抗議の中採決強行:朝日新聞デジタル 2016年11月4日20時50分

与党(維新含む)は、日本の農業を過大評価しすぎです。農業というのは基本儲からない産業なのが分かってないです(だからこそ、農業国は海外の下請けでもいいので工業国に脱皮を急ぐのです)。 

 

アメリカ大統領候補は、クリントン,トランプ候補ともにTPP反対でした。しかし、クリントンは最初は賛成していたので、選挙向けに「反対」という可能性もあり得るでしょう。一方、トランプ(と民主党候補だったサンダース)は一貫してTPP反対で他の政策との整合性も取れるので日本の為にもトランプorサンダースに勝ってTPPをアメリカ側から突っぱねてほしかったです。個人的には一貫してTPP反対ですが、国会議員が採決を決める限り民意だけでTPP採決を止めることは無理ですね。

 

農業は儲からないので、ブラックになりやすい業界であることを数日前の記事で書きました。参考記事:1番のブラック業界は「食」、特に「農業」です【追記】

 

 イ.農業は儲からなくとも安全保障上必須な産業です~公務員化せよ~

日本の農業は補助金漬けであるとか良く批判されますが、日本より土地の広いアメリカなど諸外国でも多額の補助金を政府が出しています。補助金を出しているのは、自助努力だけで農業は儲からないけれど、食料は絶対に自国で確保すべき産業だからです。補助金なしで成り立つ農業も当然ありますが、そのような農家だけでは国防としての食糧生産は成り立ちません。だからこそ、普通の農家はTPPに反対しているのでしょう。

 

エコノミストの三橋さんもブログで競争力が無くとも、日本の穀物生産を守る必要性を訴えております。

 こういうことを主張すると、
「日本の穀物産業の競争力(価格競争力)がないなら、農業は付加価値の高い商品政策持つに特化すればいい」と、物凄~く頭が悪い発言をする政治家がいますが、あのですね、国民の生命を守る「穀物」を保護せず、「サトウキビ」「ゴム」などの商品作物に特化「させられた」結果、国民がたびたび飢饉に見舞われることになったかつての東南アジア諸国が、何と呼ばれていたのか知らないのでしょうか。もちろん「植民地」であり、商品作物の農場は「プランテーション」と呼ばれていました。

 日本は自ら「国民国家」から、プランテーションを営む植民地へと落ちぶれようとしているわけでございます。

 別に、農家が付加価値が高い農産物に特化するのは、それぞれの農家の勝手です。とはいえ、「政策」としてそんなことをやってしまうと、米豪などで天候不順が続き、対日輸出が停まると(普通に停めます)、日本国民が飢え死にすることになります。

アメリカの輸出補助金|三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

 という訳で、儲からないからと言って農業特に穀物生産をを辞めてしまうと、様々な理由で海外から食料輸入がストップ時にたちまち食糧危機に陥ります。

 

トランプが就任してTPP離脱が行われると、

TPPのせいで海外から安い食料輸入のが抑えられる→日本国内で食料生産をせねばとなる→農業の待遇を挙げる動きが国策として動く 

という事になるので、農業の待遇が少しだけ上がることを期待できそうです。

ですので、トランプがTPP反対であるのは農業にとってありがたいという訳です。ま、トランプの政策なら自国中心主義なので輸出を減らす(で、アメリカ産が日本産より優れている価格アップ)でしょうから、食材でも日本産を選ぶ機会が増えるという期待が持てます。

 

個人的には、TPPとは関係なく食料安全保障に必須な穀物生産だけでも国営化して公務員にやらせるべきと思いますね

 

 2.トランプ就任後の成果~就任1か月を終えた訳ですが~

 まず、就任後およそ1か月後の演説では株価上昇について自画自賛の演説を行いました。

2月20日でトランプ大統領就任1か月が経ちました。トランプ大統領は、18日のフロリダ州の集会で「米国を再び偉大にするため、とてつもない進展があった」と演説をしました。確かに株は昨年の大統領選挙の勝利以降であれば、2,300ドル近く、約12%上昇しています(2016年11月8日終値18,332.74ドル→2017年2月17日終値20,624.05ドル)。トランプラリーと呼ばれる凄まじい上昇でしたが、トランプ大統領はメディアが全く株高のことに触れないことに不満のようです。そのため、自画自賛の演説となったようです。

第139回 トランプ政権1か月の成績 | ハッサク「ハッサクのなるほど為替超入門」 | 楽天証券

 

ただ、それ以外の政策面ではあまりうまく行ってないと言えるでしょうか。

(2)「100日計画」の公約→公約60項目中、実現は6項目

●20以上の大統領令に署名したが、公約60項目中実現したのは、TPPからの離脱表明、連邦最高裁判事の指名、パイプライン建設の推進許可などの6項目
●メキシコ国境での壁建設や医療保険制度「オバマケア」撤廃などは着手した段階に過ぎず、今後は議会との調整も必要でありハードルは高いとの見方も
●金融規制緩和は大統領令によって指示を出したが、減税やインフラ投資についてはいまだスケジュールや具体的な内容は見えていない状況。トランプ大統領は2月10日に減税について「2、3週間以内に税に関する驚くべき発表をする」と予告

 大統領令に関しては結構出ており、「7か国の国民の入国禁止」など物議をかもしたものもあります。が、公約に関してはTPPこそ離脱で事実上阻止されたものの、かの有名な公約「メキシコ国境への壁建設」等は調整もあってかうまく言ってない状況です。

また、外交面では台湾と中国本土の関係が「2つの中国」になるかと思いきや、「1つの中国」という方針に戻ったりと迷走がありますね。

 

やはり、

 【ニューヨーク=大塚節雄】米トランプ政権は閣僚人事で綱渡りが続いている。主要閣僚の議会承認で異例の「薄氷」採決が相次ぎ、労働長官候補だったパズダー氏は15日に指名を辞退した。選挙の論功行賞やオバマ前政権からの「大転換」を優先した結果、超党派の支持を得にくくなっている。トランプ政権、閣僚人事綱渡り 労働長官指名を辞退 (写真=AP) :日本経済新聞

 と閣僚選定に苦戦しているのが要因でしょうか。

 

 

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