先週の第1話に引き続いてアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2話の感想について書き連ねていきます。ネタバレになっていますので、未視聴の方はお気を付け下さい。
3月4日に再視聴しましたのでリライトととうかほぼ書き直してします。
前回の感想はコチラ!
お品書き
1.本編感想・考察的なもの
ア.アバン:ピアノが弾けない梨子
前作の前回の「ラブライブ!」を踏襲するかの如く、前回の「ラブライブ!サンシャイン!!」ということで曜が1話あらすじを振り返ります。
アバンでは、「海に還るもの」というタイトルの曲を「ピアノの発表会で上手く指が動かない」という今話ひいてはアニメ版の梨子のストーリーで根幹をなすシーンがありました。
この海というキーワードは重要であり、前回Bパートで梨子がいきなり海に飛び込もうとした理由が後々判明します。
イ.Aパート:衣装がミリタリーな曜
A.メインライン:梨子の話
サブタイトル通り、転校してきた桜内梨子を高海千歌がスクールアイドル部に勧誘するも、梨子からは「ごめんなさい」と拒否されるというシーンがしばらく続きます。
梨子に何回も断られる千歌が、断られ方が最初と変わってきたのでもう少しで勧誘できると曜に言い張るのですが、この顔。「千歌ちゃん、無神経。」と顔に出てます。こういう無神経さがあるからこそ、8話で千歌が悔しくなさそうに振る舞っていて、「千歌ちゃんは悔しくないの?」と言ってしまうのですね。
曜の衣装集。職業系もっと言えば保安・国防系の制服ばかりコスプレのイラストとして挙がることから曜の生い立ち的なことが見えてきそうです。ラブライブ!シリーズに字限ったことではないですがこの手の美少女ものコンテンツの男性は出さない縛りのせいで、曜の過去も掘り下げられそうにない事が非常に残念です。
結局千歌に却下されまくり、最後には可愛いアイドルらしい衣装を提示します。この衣装が3話の部認定を賭けたライブの衣装となります。
梨子の勧誘はなかなかうまくいかず、その間にもルビィ・花丸と再会してルビィを飴で捕まえたり、ダイヤのμ'sクイズに悪戦苦闘したりする(後述します)も、梨子を1話と同じ時間帯の砂浜で見つけます。千歌は梨子がまた水着で飛び込まないかと疑うものの、水着は着ておらず、下着をのぞく羽目になりました。無神経な千歌のせいでここで感情を損ねて絶交される可能性もありましたが、そんな事態には至りませんでした。というか絶交されれば、本アニメはここで完結です。
ここで梨子が「海の音を聞きたい」の要望に応えて、千歌が梨子に海の音を聞くために日曜に集合してほしいと言います。何故梨子が海の音を聞きたいかは、本編では言及されてないものの冒頭のピアノが弾けなかった曲が「海に還るもの」だと推測できます。
この手をつなぐシーンは、2人の家の愛だという状況にて2話ラストで1回,同じようなシチュエーションですと10話ラストでもう1回あります。ここは再視聴して、10話ラストと共通のシーンであるなとやっと気づきました。
B.梨子ライン以外のシナリオ
Aパートの梨子関連以外のシーンは以下の2つに大きく分かれます
ア.黒澤ダイヤにスクールアイドル部をまたしても断られるシーン
イ.花丸とルビィに会うシーン
どちらも、そこそこネタになるシーンですが言及していきたいと思います。
まずアですが、ダイヤは前作生徒会長のようにただスクールアイドルを頭ごなしに断るだけではありません。断るのとセット(?)、前作のスクールアイドルユニットであるμ'sに関するクイズを出してきます。答えられないと、「ブッブッブーですわ!」と一般生徒に丸聞こえな上に一般教養とか言い出すポンコツと化しています。生徒会長として井の中の蛙過ぎますね。
イは前話で顔見せした1年生組の掘り下げ(と言うほどでもない)シーンになります。黒澤ルビィがダイヤの妹であることを初めて知ったり、花丸が善子が入学式後の自己紹介以来ずっと欠席であるという場面です。以下のように、木に隠れているルビィを飴で釣るというシーンもありそこそこ単体としては良かったですが、1年生組の出番は正直2話の本筋とは関係なく不要なシーンであると感じました。鞠莉が全く登場してないところから見ると、メイン9人が必ず全話登場というノルマでもなさそうですし、シーンごとカットか次の話に回すべきと思いました。
ダイヤのシーンもおそらく伏線なのでしょうが、2話の梨子を勧誘する流れ(サブタイトル)でやるべきかというとかなり疑問です。
ウ.Bパート:ダイビングで海の音を
A.大筋の流れの感想・考察
Aパートの続きで、梨子が松浦果南の実家(ダイビングショップ)で曜,千歌と一緒にダイビングをして海を感じます。最初は海の音を感じることのできなかった梨子ですが、潜っている内に海の音を感じることが出来たようです。海の音を感じることが出来た後は、空の色も明るくなっています。1枚目と3枚目の画像を比較すると空の色の違いが一目瞭然です。
3人が海に潜っているシーンは、アニメ前のpvでも紹介されたシーンになります。
海に潜ったことで、梨子が何か(梨子の前を魚が通るシーン有り)を感じたのか作曲への協力を申し出ました。結局スクールアイドル部に加入は断られ、千歌は曜に無理強いは良くないと窘められました。
千歌の実家である旅館にて3人で実際に曲を考えることとなり、千歌が梨子にして『ユメノトビラ』をスクールアイドルを始めるきっかけとなった曲として教えます。前話で出てきた『START:DASH!!』との位置関係がよく分かりませんでした『START:DASH!!』はあくまで千歌が初めて聞いたスクールアイドルの曲で、本格的にスクールアイドルに興味を持ち始めたのが『ユメノトビラ』ということなのでしょうか。
千歌に渡された歌詞のことを思い出し曲を調べてみた夜に梨子が『ユメノトビラ』をピアノを引きます。家が隣で『ユメノトビラ』を聞いた千歌が梨子に対して、笑顔になれるならやってみないかとスクールアイドルに再び勧誘を試みます。
「(千歌のように)本気でやろうとしている人に失礼」という梨子に対して、千歌は「笑顔にするのがスクールアイドルである」と言います。梨子に手を届かせようとする千歌が、最終的に梨子と指で触れることができたシーンで2話は終わります。
梨子と千歌の顔に注目です。特に梨子は本編で初めて見せた良い笑顔です。
B.余談というか小ネタ的な場面
あ:犬が苦手な梨子さん
前半の梨子のシーンでは犬嫌いな面がやたら強調されていますが、千歌の家に来た時にしいたけに嫌な顔をしたのが最初です。犬嫌いのシーンは1期終了時点ではギャグにしかなってませんが、伏線とか有るのでしょうか?そもそも原案で犬嫌いなのは、元々ルビィで犬嫌いな梨子はアニオリですので、犬シーンを後の回でやたらやる意義が分かりません。
い:ロリ梨子
可愛いですね。それ以上の感想は有りません。ちなみにロリ曜とロリ千歌は、1話登場済みです。
C.Bパート総評
正直このBパートに関しては、果南の設定である実家がダイビングショップも生かせていました。また、1話(梨子が海に飛び込む)および2話アバン(ピアノでトラウマが引けない)の伏線もとりあえず(2話という序盤の時点)では上手く消化でき、13話全体を通じても完成度が高いパートです。何より、千歌が(ピアノをあきらめるわけにいかないと言う)梨子に対して「笑顔になれたらまた引けばいい」とアニメ版を統括するテーマの「輝きたい!!」ということにも絡められていたのが高評価です。
最もピアノのトラウマは全部明かされたとは到底言えず、後半の梨子回ともいえる10話に向けて伏線はまだまだ残っておりますが、2話時点でアッサリ解決すべき部類のものではないのでこれで良いでしょう。
アイドルに興味のない人物(梨子)がアイドルに憧れていた人物(千歌)に影響を受けアイドルを始めるという展開は、プロとスクールアイドルという違いはあれど2015年放送の アイドルマスター シンデレラガールズ1話「Who is in the pumpkin carriage?」でもありました。この話では渋谷凛が島村卯月(とプロデューサー)から影響を受け、アイドルを始めるきっかけとなります。
参考動画
Bパートに関しては、アニメとして完成度が高い上に統括するテーマも生かせておりアイドルアニメとしてのみならず純粋にアニメとして素晴らしいと最大限の賛辞を贈りたいと思います。ですが、本作の構成的にはやや不満の残る出来となりますのでそれについては総評で書きます。
エ.ED:『ユメ語るよりユメ歌おう』初登場
『ユメ語るよりユメ歌おう』 という曲で、μ'sの1期の「僕らは今のなかで」のリスペクトと思わしきシーンが映像中に見受けられました。曲のインパクトとしてはOP曲と比べて正直今1歩でスルメ曲なのかなという印象です。
2.総評
2話までの時点では全般的には及第点以上です。特に先述の通りBパートの出来は率直に良かったと思います。ですが、Aパートに関してはサブタイトル「転校生をつかまえろ」と無関係のシーンが多く?と貴重な尺(23分)が費やされるのに少しイラつきました。千歌が梨子をスクールへ引き込む話は、1話でやるべきだと思いました。なぜなら、1話は配信で常に無料で見れるのがお試しを兼ねておりアニメ版がラブライブ!サンシャイン!!は初見である視聴者を引き込む必要があるためです。そこから、申請書を出すものの黒澤ダイヤが5人以上云々で断られ2話へという展開の方が個人的にはインパクトがあると思います。
1話も悪くはないですが、メインの登場人物を全員出すことありきで本筋とは関係ないシーンが目立ちインパクトに欠けました。μ'sの時のように9人全員を話の中で必ず出す必要も鞠莉が未搭乗なことから無いですし、梨子の加入に焦点を絞ってやるべきと感じます。
ラブライブ!サンシャイン!!はラブライブ!というブランドがあるので円盤も売れ、2期もキャストが犯罪でも犯して事務所そのものを解雇されない限り恐らくあるのでしょう。ですが、ラブライブ!はこのアニメが初めてという人にとってアピールできたかは2話まで見ていて疑問です。ラブライブ!ブランドに甘えないでシナリオ構成を真剣に考えてほしいものです。その破たんのつけが13話の極端な低評価につながったのでしょう。
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