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ラブライブ!サンシャイン!!アニメ3話「ファーストステップ」感想

先に【TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の扱い】をお読みください。
さて先日の予告通り、先週の第2話に引き続いてアニメ版ラブライブ!サンシャイン!!3話の感想について書き連ねていきます。当然のごとくネタバレになっていますので、未視聴の方はお気を付け下さい。

 

 

1.Aパート

このAパートでは、ダンスレッスンをする3人が小原家のヘリを見る場面から始まります。ヘリには(Aqoursのメンバーになる予定の)小原鞠莉が乗っており、彼女が浦の星女学院新理事長に就任したことが判明します。正直言いますと、現役高校生が理事長兼任ってどうなのと思いました。財力によって多額の寄付をしたと鞠莉から語られますが、経営的に生徒獲得に不利な田舎の高校を買収する意味が分かりません。さりとてそのハンデを覆すほどに進学実績や部活動においてブランド力のある高校にも思えません(前者ならラ・サールや青雲、後者なら青森山田)。小原家は基本設定で世界でホテルチェーンを経営しており、淡島においてもホテルを経営していることから内浦進出の足掛かりにでもするのでしょうか。

 

 余談ですが下記事で、理事長は梨子or黒澤姉妹の親族かと予想しましたが見事に外れました。本話で一番驚いたことは鞠莉が理事長であったことです。前作において(ことりの母親である)理事長は唯一の言っていいほど話に絡んできただけに、本作では前作以上に大人を出さない方針なのでしょうか。大人が出てこない件については、総評で語ります。

sasashi0526.hateblo.jp

 

その鞠莉からスクールアイドル部を承認する条件として「(部員数は不問で)体育館を満員にする」と提示されました。「満員にできなければ解散」ということで一瞬ためらった千歌たちですが、結局鞠莉の条件を受け入れてビラ配り等ファーストライブの向けた準備を始めていきます。

2.Bパート

 Aパートのラストでグループ名を決めていないことに気づいた千歌たちはグループ名を決めることにします。

3人が考えた名称は

高海千歌・・・浦の星スクールガールズ

桜内梨子・・・3(スリー)マーメイド

渡辺曜・・・制服少女隊

というものです。曜の「制服少女隊」という命名は、グループ名決選投票の候補である「浦の星少女隊」と彷彿とさせるもので良かったと思います。ここら辺の小ネタを通じてアニメ外の雑誌企画を意識して取り入れるなら、ストーリーに悪影響を及ぼさずいいのではないでしょうか。まあ、結局は砂浜になぜか書いてあった「Aqours」というグループ名で決まることになるのですが。

 

さて、前作同様に3人でファーストライブが始まるのですがμ’sのときとはかなり展開が異なります。

展開を見比べますと、

μ's:幕が開けたら誰もおらず→何とか歌い数人集まる→絵里から「どうするつもりか」と問い詰められ「講堂を満員にする」と穂乃果が答える

Aqours:幕が開けたら何人かいた→歌うも雷で停電で、千歌たち心折れかける→電気戻りさらに時間間違えていたこと判明→見事満員に→ダイヤがくぎを刺し、千歌が分かっていると答えた上で「輝きたい」と言う

 

μ'sが「完敗からのスタート」なら、Aqousはμ’sが1クールかけて到達した講堂満員を早くも達成という「完勝からのスタート」です。講堂満員の要因は、ダイヤの発言通り「今までのスクールアイドルの努力」と「街の人の善意」でしょう。

この発言自体は、

①ダイヤの立ち位置を視聴者に確認させる(千歌側ではないが絵里のようにスクールアイドルを承認しない訳ではない)

講堂満員という一見ご都合主義に見える事柄への理由付け

という2つの側面があったと言えます。ラブライブ!シリーズはご都合主義が目に付きやすいですが、それをフォローするこの発言は率直に良かったと思います。

3.総評

3話まで見た感想としては、いわゆる神回は無いものの擁護不能レベルの脚本上の破たんもなく高水準で纏まっていると思いました(作画ミスはいくつかあるそうですが)。

ここまでの3話に関して前作と比較しても、客観的にアニメとして比較するとμ’sのアニメよりも本作「ラブライブ!サンシャイン!!」のほうが明らかに優れていると断言します

ただ、不満点が無いわけではなく

①大人キャラが全く登場しない

Aqoursのキャラで一部無理やりな登場がある

と言った点があります。

①では鞠莉の理事長設定で顕著に感じた不満点ですが、それ以外にも果南の家庭事情(親が怪我したせいで休学)等でも大人絡みの問題なのに大人が出てこないのはどうかと思います。果南の両親は骨折という自分達の事情で果南に「休学」と迷惑をかけているのですから、幼馴染の千歌に「あの子には迷惑かけてすまんね」みたいに詫びてもよさそうな気もするのですが。3話で苦虫を噛み潰したような表情で千歌たちのライブを見ていたことも合わせますと、休学の理由の親の手伝いは口実なのではと勘繰りたくなります。

②に関しては、Aqours9人が1話で一応全員登場する形になっていましたがシナリオの大筋は梨子,曜,千歌,ダイヤの登場だけで成立します。後の5人は顔見せに登場したにすぎません。鞠莉も今回アバンでいきなりヘリから「チャオ」とあいさつで初登場のほうがインパクトがあった気がします。

 

と細かい不満点はあるものの、前作よりここまでのシナリオ構成では明らかに優れており良作の部類に入ると言えるでしょう。とりあえず本作では無難に乗り切り3話切りの大量続出は免れたと思われます。ここで切るのは、「μ's原理主義」or「お試しで見たもののアイドルアニメが肌に合わない」という方が多いと考えます。

という訳で序盤3話も終わり4話「ふたりのキモチ」に続きます。