ラブライブ!サンシャイン!!も全13話中7話まで終了し、残りは6話と半分を切りました。前作ラブライブ!では8話で9人全員揃ったのに対し、本作は次回でも揃う気配が一向に見られません(というか、果南が復学しないとどうしようもない気が・・)。巷で言われている最終回で9人勢ぞろいの展開も見えてきました。まあラブライブ!サンシャイン!!の知名度ならば、2クール分の予算はスポンサーから出してもらえるので端から2クール前提なのでしょう。
ラブライブ!サンシャイン!中盤にあたる7話「TOKYO」までの振り返りについて書き連ねていきます。当然のごとくネタバレになっていますので、未視聴の方はお気を付け下さい。
今回主に振り返る要素としては
1.Aqoursでは3話のライブで満員になった件
2.登場人物の出番格差
の2点です
1.Aqoursでは3話のライブで満員になった件
アニメ3話で千歌たちは、新理事長である鞠莉より部の承認条件として「ファーストライブで体育館を満員」ということを突き付けられました。本編において、千歌たち3人はゴタゴタもありましたが宣伝活動するなどの末に体育館を満員にすることに成功しました。
満員になった要因としては、3話の感想記事でも述べた通り生徒会長の黒澤ダイヤが「今までのスクールアイドルの努力」と「街の人の善意」と発言しており、視聴者もアニメを素直に読み解けばこの2つの要因で満員になったのだと理解できるでしう。
なのですが、この3話で満員という展開に対して、賛否両論の意見が繰り広げられております。
賛側の理由としては「μ’sと展開を変えてきて良かった」
否側の理由としては「上手くいきすぎていてご都合主義」
といった意見が中心である印象です。個人的には賛側なのですが、否定サイドの意見の「上手くいきすぎ」というのも理解はできます。そもそもスクールアイドルに限らず、プロのアイドルでもファーストライブが観客が全然いないというのはよくあるエピソードです(有名な話としては、AKB48の最初の公演の観客はわずか7人)。それがファーストライブでいきなり満員という結果では確かに納得いかない方が出てきても無理はありません。
では、制作(特にシリーズ構成)がわざわざ賛否両論が出ることが予想される「ファーストライブで満員」という結末にしたのか。感想の中にはどうせ花田氏だから適当に考えたという意見も散見されましたが、意図があると仮定して考察したいと思います。本当に適当に考えるような力量しかないならラブライブ!サンシャイン!!というビッグプロジェクトの脚本ましてシリーズ構成など任されるはずもありません(それで任されるなら、3話ぐらいでアニメ自体を切っていると思います)。
まず、3話で大成功という点から真っ先に思い出したのは昨年放送されたアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」の3話および6話の展開でした。
アイドルマスターシンデレラガールズというアニメは、で346プロというプロダクションを舞台に新人アイドルが成長していく職業アイドルアニメです。
アイドルマスターシンデレラガールズでは主人公たち3人(島村卯月・渋谷凛・本田未央)は3話のライブを満員で成功します。ですが、それは先輩のライブのバックダンサーでの出演で自分たちの実力ではありませんでした。6話では主人公たちは単独でCDを出しライブを行いましたが、3話より観客が少ないことに戸惑った主人公の1人である本田未央がアイドルのプロデューサーに不満をぶちまげ「アイドル辞める」と言い出します。その次の回で復帰しますが未央はネット上で相当叩かれました。
ラブライブ!サンシャイン!!とはプロorアマチュアという差はあれど、満員になった要因として次の共通点があります
ラブライブ!サンシャイン!!:「今までのスクールアイドルの努力」と「街の人の善意」
アイドルマスターシンデレラガールズ:先輩の力
と自分たちの実力以外で満員
アイドルマスターシンデレラガールズでは前述のように6話で自分の力の現実を思い知ることになります。ラブライブ!サンシャイン!!においても、7話の展開を見る限り自分たちの力の現実を思い知ることになりそうです。
その伏線については、ラブライブ!サンシャイン!!アニメ7話「TOKYO」感想 - 笹史百貨店でも書きましたが
A.ダイヤと鞠莉の会話シーンで鞠莉が「ダイヤも期待しているんじゃない?私たちが乗り越えられなかった壁を乗り越えることを」とダイヤに行っているシーン
B.黒澤家でルビィがダイヤに「お姉ちゃんはやっぱり嫌なの?ルビィがスクールアイドルを続けるということ」という発言
C.千歌がスクールアイドルイベントに出場するチームが(Aqours以外)ラブライブ!決勝経験チームばかりと発言したシーン
D.「Saint Snow」がステージに向かうシーンでAqoursメンバーがひるんだ
E.次回サブタイトルが「くやしくないの?」という挫折フラグタイトル
あたりが挫折のフラグであると言えるでしょう。
前作の挫折は、3話のファーストライブ観客0で「完敗からのスタート」となったのは良く知られています。ラブライブ!プロジェクトの1st singleが434枚しか売れなかったことから、リアルを反映しているのでしょう。対して、ラブライブ!サンシャイン!!の1stsingle「君のこころは輝いてるかい?」は 4.8万枚を売り上げ初登場3位を獲得していることからメタ的に言うと「完勝からのスタート」とまではいかなくても勝利からスタートしていると言えます。リアルのAqours(声優ユニット)は個人的に全く興味がありませんが、大々的に挫折はおそらく経験していないでしょう。ただ、Aqours 1st LIVEが来年の2月にあるそうなのでそこで挫折を経験するかもしれません。もしAqours 1st LIVEで何らかの挫折経験があれば、アニメ8話で来るであろう挫折経験とリアルAqoursの状況が重なると言えるでしょう。
公式サイトはこちら
参考サイト
2.登場人物の出番格差について
ラブライブ!サンシャイン!!も7話まで終わりましたが、メインキャラクターの格差は相当なもので残り6話で挽回できるのか疑問です。キャラクターの扱いの格差も勿論ありますが(中でも改悪の声が大きいのが梨子)、それ以前にメイン9人の出番格差が激しいです。前作ではメイン(μ`s9人)を毎話必ず1回出すルールがあったらしく、μ`sメンバーは毎回必ず1言以上喋っています。本アニメでそのような縛りが無いことは、今までの7話を見てくれば一目瞭然です。個人的には出番格差はさして問題視しておらず、必然性が無いなら毎回登場しなくてもよいと考えております。
やはり登場人物の出番格差で気になるのは松浦果南の出番の少なさです。Aqoursに未加入である以上3年生がそもそも1・2年生より登場する出番が少ないのはやむを得ないところはあります。とはいえ、黒澤ダイヤはルビィの妹・生徒会長,小原鞠莉は理事長というポジション上登場機会はあります。が、果南はポジション云々以前に休学しているためか出番がサブキャラのしいたけ以下です。
273 : 名無しで叶える物語(庭)@無断転載は禁止2016/08/14(日) 10:23:59.19 ID:0Er2VRSJ
@prumonika:
果南ちゃんが7話までで喋った時間アバウトにですが測りました。
1話:約38秒
2話:約19秒
3話:0秒
4話:約30秒
5話:0秒
6話:約4秒
7話:0秒
合計:約1分31秒でした。
こうも出番が少ないせいか、果南推しは勿論果南推しではない視聴者からもかなり不満が上がってきております。
果南ちゃん推しではないのだが、いいかげん果南ちゃん出して欲しいよ!果南ちゃん出番異常に少なすぎるよ?!#lovelive_sunshine #松浦果南
— りちゃ@課題終わらなくてあせる (@reechan12263) 2016年8月15日
サンシャイン見たけどさ
— 漓乃@TRIGGER運欲しい(切実) (@maae_318) 2016年8月13日
果南ちゃん喋らなさすぎじゃない?
こんなに推しが出番ないとキレそう。
アレですよね、果南ちゃんお当番回2話くらいはやってくれるでしょうね💢
ついには声優さんまで・・
今週も果南は……… #lovelive_sunshine
— 諏訪ななかofficial (@suwananaka) 2016年8月13日
声優いわゆる中の人には興味は全くありませんが、中の人にまで言われるのですから余程なのでしょう。真面目にギャラの格差が心配です。
ラブライブ!はキャラクター重視と言われていますので、シナリオの整合性は目を瞑った(だって花田だもん)としても出番の格差は擁護できないということでしょう。個人的にはシナリオの整合性が酷く(特に6話)、シナリオ面に腹を立てていた。ですので、果南の出番の少なさはあまり気にしていませんでした。
ネットでこんなにも話題になっていることはさて置いても、個人的にも出番の少なさには問題点があります果南の出番が少ないのがなぜ問題であるかは下のツイートでつぶやきました。
松浦果南の出番の少ないことが問題であることを7話終了時に認識した
— 笹史 (@sasashi1992) 2016年8月15日
自分です。それまではシナリオの整合性にばかり目がいっており、出番とか気にしたことが無かったですわ。#松浦果南
出番の少ないのは作劇上の意図的なものなので、そこについては考察するにしていきます。果南(というか3年生組3人)加入に関しては過去に何か問題があり、その解決が図られない限り無理なのはここまで見てきた視聴者は分かるでしょう。#松浦果南
— 笹史 (@sasashi1992) 2016年8月15日
果南に関しては過去の問題(おそらく6話のスクールアイドル絡み)で出番があり、辛い過去をえぐっていく展開でしょうか。果南号泣(デレアニ23話島村卯月並みには)も有りうるでしょう。#松浦果南
— 笹史 (@sasashi1992) 2016年8月15日
視聴者を3年生組の問題でウルウルさせたいのかもしれませんが、果南が出てこないor出てきても30秒くらいしか登場しないので感情移入が丸っきりできない。#松浦果南
— 笹史 (@sasashi1992) 2016年8月15日
リアルでも深く付き合ってきた友人の悩みだと心配になりますが、
— 笹史 (@sasashi1992) 2016年8月15日
出会って10分で深刻な過去語られても「こいつ重い」と思われる
そんなイメージでしょうか。松浦果南に罪は無いのですが。#松浦果南
まあ一言でまとめると「仮にこれから果南主役回があっても、それまでの出番が少なすぎて感動させようとしても感情移入が難しい」のが問題です。特にアニメ新参組は、果南のことを時々出てくる千歌と知り合いらしき3年生ぐらいにしか思ってないと思います。冗談抜きで、サブキャラ(犬)に過ぎない「しいたけ」のほうが印象が強いです。
漫画版では、高海千歌の次に登場するキャラクターでかつ千歌の幼馴染という設定が生かされているのにアニメ版では幼馴染ということは生かされず渡辺曜にとられるという始末です。他の基本設定の改変では、「両親不在→両親いて休学」が挙げられます。しかし現状では休学設定は単に登場させない方便にしかなっていません。果南は曜とセットで加入位でちょうどいいかと。
制作側の演出上の意図としては、「主役は遅れてやってくる」ということなのでしょう。しかし、果南に関しては単純に出番が無いだけに思えます。というかの主役を作りたいなら、1stsingle Wセンターの桜内梨子のほうが相応しいと思います。
個人的にやってほしい梨子の加入シチュエーションとしては、
梨子が過去にスクールアイドルをしていた設定にしてトラウマ持ち。千歌たちの活躍でトラウマを引きずりながらも、8~10話位でラブライブ!大会締め切り直前で「スクールアイドルやらせてください!」って泣きながら駆け込めばいと思います。
こっちの方がWセンターという主役級にふさわしい加入の仕方で原作(媒体ごとに設定変わりますが)リスペクトです。梨子がしいたけに追いかけまわされたり、女性向け同人誌の場面のせいでレズ扱いよりよっぽどいい改変だと思います。
漫画版果南初登場シーン:アニメ版とは大違いですね
とりあえず、振り返りはこのくらいにします。思いついたことが有れば、追記or別記事を書くかもしれません・・・
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