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ラブライブ!サンシャイン!!アニメ第11話「友情ヨーソロ」~渡辺曜の嫉妬と「輝き」について~

みなさん、こんばんはラブライブ!サンシャイン!!の感想です。今回は、ラブライブ!サンシャイン!!アニメ第11話「友情ヨーソロ」の考察記事を書いていきます。

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 軽度のラブライバー!である笹史(@sasashi1992)です!

今回は、ラブライブ!サンシャイン!!11話について語っていきたいと思います。単体で見れば一番の良回ですがツッコミどころがないとは言い切れないので、そこも少々突っ込んでいきたいかなと思います。

【追記】2017年5月7日に、一斉放送があったので一部追記したいと思います。

 お品書き

 

11話の総評

サブタイトルから分かるように本話は「渡辺曜」回です。千歌と一緒に何かしたかった曜がスクールアイドルを一緒に始められたまでは良かったのに、千歌が転校してきた梨子に取られてジェラシーを感じて千歌と本音でぶつかり合い解消していくシナリオです。

 

突飛な展開や今後の重大な伏線も特になく、梨子も曜も株の下がる登場人物もいなかった渡辺曜回としては良回と言えます。曜の心情変化,ピアノコンクール,予備予選それぞれで無駄なギャグシーンも無くそれぞれの流れが他方の流れに生きてきてよかったと思います。最終的には、恒例の新曲「想いよひとつになれ」もこれまでのシナリオ(梨子のピアノコンクールとつながっている)と繋がっており良かったです。

 

なんですが、今回はそれだけです一番思ったのは、前回の梨子回と比べて薄いと言うか予定調和な展開ということです。結局今回の問題は千歌の目の前で曜が号泣して解決という、「本音で語ればそれで解決」という9話の問題の域を出ていませんでした。どうせなら百合とか言われようともっと踏み込めば良かったですが、「友情ヨーソロ」なのでこんなもんでしょうか。

それと曜回ということですが、「曜は千歌とずっと一緒に何かやりたかった。なのに梨子に千歌が取られていると思い悲しかった」以上の曜本人に関しての重要な掘り下げは特に有りませんでした。

自分ばかりでは主観的になりすぎるので、少し他人の感想を掲載しておきます。

 という訳で、渡辺曜の心情を中心に11話を振り返って行きたいと思います。

シーンごとに振り返る11話「友情ヨーソロ」(考察を交えつつ)

A.アバン

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 今回は前回の「ラブライブ!サンシャイン!!」は無しでいきなり梨子をピアノコンクールに東京に見送るシーンからスタートします。10話終了後に一部で懸念されていた、他のメンバーも梨子抜きで予備予選に挑むということでの部内対立は無かった事が分かります。個人的には全開で、ヨキソバだのシャイ煮とかギャグシーンをやる暇があれば部内対立とう人間関係の葛藤を書いて梨子の部内での立ち位置などを掘り下げてほしかったかなと思いましたが。

 

梨子を見送るダイヤが「東京に負けてはダメですわよ」と言っていますが、これは7・8話(と3年生組の2年前)を受けての言葉です。東京というキーワードは本アニメでそれなりに重要な要素ですね。

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 梨子も見送ったしさあ練習というと言いたい所で梨子をいつまでも見送っている千歌を見て曜は・・と言う場面です。このシーンが11話の伏線となっていきます。

B.Aパート

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 7・8話で登場したSaint snow は北海道予備予選をトップ通過したようです。シナリオが王道パターンで進めば、Aqoursと2期以降で激突するライバルユニットとして再登場でしょうか。アニメ版A-RISEのように直接対決がロクに描かれずいつの間にか負けていたとかはやめてほしいものです。漫画版A-RISEは悪役然としていますが・・

参考記事:アルミ版漫画「ラブライブ!」4巻感想~μ's vs A-RISEの火ぶたが落とされる

 

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プール掃除のシーンです。プール掃除のシーンは1st singlePVやラブライブ!サンシャイン!!First fun bookにもありましたがそのリスペクトです。突っ込みどころとして、曜は水泳部兼部では無かったですっけ? というかプールがあるのに水泳の授業が行われ無かったのでしょうか? 

 

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アニメ恒例の曜のコスプレです。今回は船長の衣装でプールの掃除をしましたが滑って、ダイヤに「遊んでいる場合ではないのですよ」と注意されます。このシーン辺りで曜は闇落ちとか脱退のような深刻な事態に陥ることは無いなと確信しました。

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梨子が抜けた分の代役をやることになり戸惑う曜です。

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10回やってもダンスが合わない曜と千歌です。合わない理由は技術的なものだけではなく、曜が(梨子関連で)千歌に抱いている感情的なものです。

 

しかしながら果南は「曜ちゃんなら合うかと思ったんだけどな・・」と言っているように、周囲は曜の異変には気づいてない事が分かります(というか鞠莉と梨子以外はついに異変に気づきませんでした。)ちなみに、果南が曜を「ちゃん」付けで呼んでいることからアニメ版では3年生組と千歌以外とは幼馴染でないという改変がされていることが分かります。まあ確実に幼馴染ではない梨子にも他媒体では呼び捨てにも拘らず、アニメでは「ちゃん」付けなので果南の呼び方自体が改変された可能性もありますが。

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しかし、9話の経験もあってか鞠莉だけは曜の異変に気が付きます。

上のシーンでの曜と千歌は、

曜「私が悪いの。同じところで遅れちゃって」

千歌「ああ違うの。私が歩幅を曜ちゃんに合わせられなくて・・」

 とお互いに遠慮して本音で話せてないのが丸わかりです。果南は「体で覚えるしかないよ」とアドバイスしましたが、曜が(梨子関連で)千歌に抱いている感情的な問題を解決しない限り100回やっても上手くいきません。

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結局コンビニの駐車場で練習して何とか上手くいきました。しかし、このとき曜が「もう一度、梨子ちゃんと練習していたようにやってみて」と言っており、自分は所詮梨子の代役でしかないという劣等感を持っていることが分かります。

 

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曜は梨子からの電話が掛かってくるものの、精神的に戸惑っているうちに電池切れで結局話せませんでした。演出的には、千歌絡みで梨子と壁があるということでしょうか。曜とは全く関係ないですが、ヨハネスマホぐらい知っているでしょ?と花丸に突っ込みましたが、PC知らない位なのでスマホとか知らなくても無理はない(笑)。

 

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 一方の3年生組もダイヤを生徒会会長の仕事を一人で抱え込むというゴタゴタがあったものの、鞠莉と果南が手伝うと申し出ます。果南の「1人で抱え込んでたんでしょ」という言葉と、この表情から分かる通り9話の騒動(実態は果南と鞠莉のすれ違いでしたが)信頼関係ができていることが分かりますね。この2つのシーンは3年生組と2年生組の人間関係の対比として良かったです。

 

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帰り道にいきなりわしわしされて背負い投げした相手が鞠莉だと驚く曜です。これ鞠莉だから良かったものの、男がこれをしたら男の方が人生終了です。という訳でBパートに移ります。

 

C.Bパート

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 鞠莉は曜に千歌とうまく言っていないと指摘され、「ダンスはうまく行ったから」と誤魔化す曜に対して「千歌と仲良くする梨子への嫉妬があったのでは」と指摘します。

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真相としては、冒頭で述べた通り「昔から千歌と一緒に何かしたかった曜が、スクールアイドルを一緒に始められ嬉しかった」「千歌が転校してきた梨子に取られてジェラシーを感じた」「加えてみんなも加入し自分は千歌にとっていらないのではないか」という曜の嫉妬です。オーソドックスながらこれまでの伏線を踏まえている描写で良かったと思います。というか今回はこの曜の嫉妬をどう解消するかに尽きます。

 

今回の最大のツッコミどころとしては、こういう話をけいおん!みたいに大会を目指してないならともかく、ラブライブ!という大会を目指しているにも関わらず内輪での嫉妬話を終盤のこの期に及んでやるべきなのかとは思います。中盤位にやるか、ある程度大会に勝ち進んだ2期の箸休め回的な所でやるべきでしょう。

 

この1連の流れをSaint snowの2人にを見せたら、「ラブライブ!は遊びじゃない」と言われても仕方ありません。細かいこと気にする視聴者はラブライブ!アニメに不向きという運営の意図もあるのでしょうが、アニメ単体しか見ない視聴者からすればねぇ。

 

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鞠莉から「(千歌に)本音をぶつけ合うように」とアドバイスを送られるものの嫌がらせのようにタイミングがすれ違いまっていくのが歯がゆかったですね。梨子からシュシュを送られてきた曜は、「梨子ちゃんが」という言葉で表情を曇らせます。下の画像を見る限り千歌はもちろん1年生組も「千歌が転校してきた梨子に取られてジェラシーを感じた」等1年生は知る由もありません。今回の問題は、携帯電話での会話と言い終始1年生組は蚊帳の外です。

 

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結局、曜は鞠莉に言われた千歌との本音のぶつけ合いができず夜を迎えてしまいます。

 曜:「結局話せなかった」「本音って言っても私なんて言っていいんだろ」

まあこの場合は、本音と言っても千歌が何か悪いことをした訳でもなく曜の梨子への一方的な嫉妬ですからねぇ。

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曜が千歌は梨子と一緒にいた方がいいのではとこぼして、8話では流さなかった涙を流します。

曜「千歌ちゃんのそばには梨子ちゃんが一緒があっていると思う。」

曜:「だって、千歌ちゃん梨子ちゃんと一緒にいると嬉しそうだし、梨子ちゃんのために頑張るって言っているし・・」

梨子「そんなこと思っていたんだ・・・」

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先ほどの梨子との会話を知ってか知らずか、千歌が曜と合わないステップを一からやり直そうと曜の家までやってきました。自分は一方的に嫉妬しているのに無邪気に振る舞う千歌を見て曜は「私バカだ。バカ曜だ・・」と涙をまた流し、千歌を押し倒します。「バカ曜」は3話の「バカ千歌」のアンサー的な言葉だなぁとここまで脱落しなかった視聴者なら分かります。

 

曜の千歌への嫉妬は「私バカだ。バカ曜だ・・」と泣いたことで、とりあえず自己解決しました。鞠莉が言っていた「千歌と本音でぶつかり合うのは?」という意見もありそうですが、今回は曜が千歌の感情を勝手に思い込んで嫉妬していただけですからね・・これで良かったのではと思います。2期で何か有りそうな気もしなくもないですが。

 

D.ライブシーン

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 1枚目は、予備予選に挑む8人です。2枚目の様子から、曜が千歌を押し倒して号泣したことで曜の思い込みによる嫉妬も解消され元の関係に戻っていることが分かります。

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そして曜の千歌への嫉妬問題解決の功労者の内の1人である梨子もピアノコンクールへと挑みます。8人と色違いのシュシュは信頼関係の現れです。

 

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と言いたい所ですが、梨子が携帯で話すこのシーンとか学年の壁がありそうにしか見えないので信頼関係の象徴とか言われてもどうなのと思います。善子とか梨子の会話を「堕天で忙しい」とかいって拒否しましたからね・・・2次創作では「よしりこ」は人気ですがアニメでは「よしりこ」の「よ」の字もありません。

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新曲「想いよひとつになれ」のライブシーンと梨子のピアノコンクールがシンクロしています。ここは言葉で語るより、映像を見てもらえばよく分かります。

で、輝きたい?とは何ぞや?

予備予選&コンクール直前の梨子と曜の会話から、千歌にとって本アニメを統括する「輝きたい」についての答えが語られます。

梨子:どうして千歌ちゃんがスクールアイドルを始めようと思ったのか。スクールアイドルじゃなきゃダメだったのか。

曜:うん、千歌ちゃんにとって輝くと言うことは自分ひとりじゃなくて誰かと手を取り合いみんなと一緒に手を取り合うということなんだよね

梨子:私や曜ちゃんや普通のみんなが集まって、1人じゃとても作れない大きな輝きを作る。その輝きが学校や聞いてる人みんなに広がっていく。つながっていく

曜:それが千歌ちゃんがやりたかったこと。スクールアイドルの中に見つけた輝きなんだ。

 

傍から見ると素晴らしそうな答えに初見では思ったのですが、再視聴するとサンシャイン!の不満点の1つに「輝く」という概念の消化不良があったなぁと感じます。上の会話では「輝く」 という概念の説明にさっぱりなっていないです。まあ「輝く」という概念の抽象性に関しては、他の視聴者からもちょくちょく批判点としては上がっていたのですが。

 

上の「輝く」という2人の台詞ですが、勝手に推測するとこういう描写なら分からなくもないというのは提示できます。例えば、原案では曜は「高跳び込み」の全国レベルの選手ですが、レベルの選手がスクールアイドルとの両立など無印の海未以上に非現実的ではあります。それならば、「千歌とスクールアイドルをするために水泳部を退部した」とかにすれば「輝きたい」というアニメを統括するテーマで次のように梨子との対立軸が出来ると思います。

曜:スクールアイドル(千歌と一緒に何かやること)で「輝きたい」

梨子:スクールアイドル(千歌や仲間と一緒に何かやること)=ピアノ(自分が大切なもの)が同じくらい大切でその両方で「輝きたい」

この対立軸があれば、上の台詞を多少改変すれば不満点は収まらないですね… 「輝く」というワード自体が抽象的すぎるので、これをテーマにした時点で詰んでいるともいっていいでしょうか。

 

どうせなら、前作と同じく廃校阻止を前面に出して終盤で廃校決定となりどん底にまで叩き落されるも、それでも最後に一旗揚げたいという形で「輝く」とかすればマシだったでしょう。廃校という設定も中盤で唐突に出されたものの、あまり切羽詰まった感なく物語に生かされてないですし。

 

やはり必死さがAqourから感じられないのが本作アニメの致命的なところかなと思います。煽るわけではないですが、「BanG Dream!(バンドリ)」のポピパの方が必死さがあったなぁと言わざるを得ません。

 

オーナーには、Aqoursのメンバーに問うてほしいです

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とりあえず、13話ラストで唐突に外に飛び出した千歌は「あんたが一番できてなかった」 と言われても文句言う権利はナシね。

 

残り2話の予測

ありそうなのが、

ア.梨子がピアノのトラウマを克服したので東京へ戻る

梨子の転校理由は原案では父親の転勤ですが、父親は例によって全く登場せず転校してきた理由は分かりません。その代り母親はちょくちょく登場し梨子のピアノの件を心配していることから、アニメ版ではトラウマを克服するために浦の星に来た可能性はあり得ます。その場合本話でピアノのトラウマを克服したと思われるので、音の木坂に戻る可能性も0ではありません。梨子がピアノコンクールに参加をAqours全体で認めるか否かの描写は有りませんでしたが、これはピアノコンクールへの参加がAqoursのメンバーにとって「梨子の永久離脱」という重大な結果を招くとは思っていなかったという伏線かもしれません。まあ、梨子離脱事件が起きた場合10話で千歌が

梨子ちゃんにとってピアノは同じくらい大切なものだったんじゃないの? その気持ちに答えを出してあげて?

とか余計なこと言ったせいで離脱したとか戦犯扱いされ、前作ことりのように千歌の人気がさらに下がりそうですが・・・今回はシリアスでも誰の株を下げないように描写に気を使われている節があるのでアの可能性は低そうですが。

イ.鞠莉がぶっ倒れて廃校問題が表面化

2chでこのような考察スレが立っているのを見て、6話以降確かに廃校問題に触れられていないのに思い出しました。

1 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止2016/09/11(日) 22:02:56.92 id:pyWlAbb+ちょいちょい眠そうなのは廃校阻止するために動いてて疲れてるんだよね

5 : 名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@無断転載は禁止2016/09/11(日) 22:08:16.60 id:FWcsmmWn
たしかに11話まで業務抱えてたの黙ってたもんな
倒れるまではいかないが疲れは溜まってるだろうな
に加えて曜ちゃんのフォローまでしてるし
どっかの親鳥に見せてやりたい
6 : 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@無断転載は禁止2016/09/11(日) 22:10:32.99 ID:0XTL1Ifa
さすがに理事長しながら学校の勉強してアイドル活動は無理がある

52 : 名無しで叶える物語(禿)@無断転載は禁止2016/09/11(日) 22:34:22.33 id:XmvbeC+Y
μ'sと同じシチュエーションに当たってもそのほとんどが違う結末になってるよね
今回も、鞠莉が倒れる前に果南達が気づいてくれると願う
ただその法則でいくと廃校は阻止できないけど

鞠莉って12話でぶっ倒れそうじゃない? [無断転載禁止]©2ch.net

 この場合は、次のダイヤが生徒会長の仕事を抱え込んでいるのを手伝うシーンも過労で倒れる伏線なのでしょうか。

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こっちの方がアより重大設定の「廃校問題」の伏線を消化できるので有力かと思います。

どうでもいい余談

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美味しそうだなぁ。それだけです。

 

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