アニメ『響け!ユーフォニアム2』1話の感想について書き連ねていきます。当然のごとくネタバレになっていますので、未視聴の方はお気を付け下さい。
未試聴のかたは、まずアニメ本篇をご覧ください。
1.総合的な感想
ア.展開と進行
以前、『響け!ユーフォニアム』1期振り返り~1話・2話~ - 笹史百貨店や『響け!ユーフォニアム』振り返り~3話~原作シーンとの比較 - 笹史百貨店といった記事で1期振り返り記事を書いたり、『響け!ユーフォニアム』2期決定!~1期まとめ+2期(前半)予想~ - 笹史百貨店において2期の予想をしたりしております。
概ね1話の展開から、以下の予想記事通りの展開で行くことがほぼ確定と言えます。
まあ、2期(2クールなら前半クール)は上のあらすじどおり鎧塚みぞれを中心に昨年のアニメでも度々語られた現2年生の大量退部事件についての謎と希美の復帰騒動をメインになるでしょう。
ただ2巻分を1クールで片づけないといけないのか、1話に関しては小説2巻『響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』をほぼなぞってきました。アニオリシーンが少ないのは、2巻目以降が15年刊行と2期以降でのアニメ化をある程度視野に入れて話を作ってきたのでアニメで補完する必要がないのが1つで、1クールなので2巻目をなるべく早く片付けて最大の山場であろう3巻目に尺を費やしたいというのが2つだと思います。
今回は、『響け! ユーフォニアム 2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』の1章「フルートの来襲」の範囲がほぼ進んだといって良いでしょうか。勿論すべてが原作通りではなく、いくつかのシーンはカットand改変は有りましたが、大筋は原作小説を読み込んだ方なら小説のこのシーンだなとイメージできたと思います。
イ.総評
原作通りの1話でしたが、48分間ダレルことなくギャグあり今後への伏線アリで面白かったです。最後の花火シーンとかも私の下手な写真より、花火が上手く表現で来ていて良かったと思います。
1話のニコニコアンケートです。私は勿論1に投票しましたよ。某スクールアイドルアニメの最終回や某中国アイドルアニメ(と実写的な何か)の1話が嘘のようです。シリーズ構成も某スクールアイドルアニメと同じ人ですが、得意な原作付きな上に京アニという力量のある制作会社なので大崩れはしない筈です(大崩れしたら、脚本家としての評判がいよいよヤバいです)。
2.シーンで振り返る1話前半【完全ネタバレ注意】
このシーンは冬に久美子がノートをみて感慨に浸っているのを、麗奈が合奏練習があると呼ぶところです。実はこのシーンは3巻『響け! ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』のエピローグです。おそらく2期はこのシーンに繋げるように展開していくのでしょう。
1期13話EDの記念写真に繋がるシーンです。ここは賞状を誰が持つかという場面で、香織が遠慮しているところです。普通は部長の晴香or副部長のあすかでしょうが・・
本話のタイトルで「まなつのファンファーレ」。原作該当部の「フルートの来襲」ではないですね・・・ 昨年の1クール目(1期というより分割2クール目なのでこう呼びます)もそうですが、ひらがな+カタカナ(音楽関連用語)がタイトルの付け方なのでしょうか。
生徒から感謝の「ありがとう」の言葉を貰うも、浮かれることなく府大会を勝ち抜いた今から「代表」としての覚悟を持ってほしいと言う滝です。目標の全国大会到達には次の関西大会を勝ち抜かねばならないので、妥当な言葉ではあります。
府大会で無事金賞+関西大会出場を勝ち取り、ねぎらいの言葉をお互いに掛ける滝と副顧問の松本です。滝がここで、「強豪校level」の実力者として香織とあすか,そこに加わった「期待の」新人として麗奈と緑輝をの名前を挙げています。もしもアイドルユニットなら、フロントメンバーでセンター候補の4人と言っていいでしょう。吹奏楽はアイドルと違って、個が強くても意味ないので底上げが必須ですが。この滝の発言から香織は昨年の1期11話で超高校級のトランペット吹きの麗奈にトランペットソロを譲ることになりましたが、麗奈が入学してなければ間違いなくソロでしたね。(案の定ですが)久美子は名前が挙がってないことから、本作主人公が平凡な実力である描写にもなります(まあ名前が挙がってくるような実力なら、1期12話で「悔しくって死にそうな思い」はしてませんが)。
関西大会に向けてバンバン練習を始めようとする前に、オーディション落選組(=チームもなか)による「学園天国」の演奏が行われます。練習していたのは、番外編の頃でしょうか。あっさり終わって“コングラチュレーション”となりますが、まあ尺&練習時間の都合ということで。原作小説では、「学園天国」の演奏ではなくオーディション落選組はB編成で金賞を受賞したシーンが存在します。この改変は落選組にもささやかながら演奏の見せ場をということでしょうか。
チームもなかの演奏に感激して泣く部長です。
麗奈が電車で帰るのに驚く葉月ですが、麗奈曰く母がママさんバレーで自転車を貸してほしいからという理由だそうです。麗奈は原作小説では本シーンが初の電車通学シーンですが、アニメ版では5話から「帰るのが遅い」という理由で電車通学しているのですよね。しかも原作小説で電車通学の1連のシーンには緑輝と葉月はいません。改変の理由は、電車通学に気づいて驚く要因が欲しいと言うことも有りますが、やはり北宇治カルテットを(商業的に)売りたいからかなと思います。このシーンを原作小説で読んだのが1年前なので、久美子しかいなかったことをすっかり忘れていましたですが。
大会翌日、久美子と麗奈は朝6時から練習しようと音楽室の鍵を貰いに職員室に向かいます。滝は、すでに鎧塚という人物が鍵を借りたということを告げます。久美子は鎧塚という人物の存在を知らず、麗奈よりオーボエの鎧塚みぞれであることを教えられます。麗奈があいさつをした開口一番、みぞれは「今日は2人、めずらしいね」と非常に小さな声で言いました。みぞれは暗い性格であることが伺えます。
久美子は『一番難しい木管楽器』であるオーボエ奏者としての実力を認めるもの一方、とつきにくい先輩と評し麗奈に似ていると言います。みぞれは、声が小さい上に単語単語を繋げる喋り方なので麗奈以上にコミュニケーション能力に難が有りそうでが・・・
早朝自主練中に香織と優子に通りがかるも、険悪なムードは特になく「座って続けててよ」と通り過ぎました。2人が通り過ぎた後、麗奈がみぞれが優子とよく話していることを思い出します。この設定は原作2巻で最重要ですので、よく覚えておきましょう。それに比べればかなりどうでもいいことですが、優子は久美子を「黄前」と名字で呼ぶことが分かります。
なにか引っかかるものを感じる久美子に、「あすか先輩いるか」という謎の人物が現れます。
その時、中川夏紀が
「ちょっと希美!」「あんた、何勝手なことやってんの」「7組で待っててっていったんじゃん」
と飛び出してきます。どうやら夏紀はこの希美という人物をに会わせたくないようですが・・・
「変なことして厄介なことになったら困るのはあんたなんだよ」という夏紀の発言から、ただならぬ何かを久美子は感じます。
そんな感じなので久美子は、新任のコーチであるプロのパーカッション奏者で滝の友人である橋本真博が来ても上の空で、あすかに頬をつねられることになります。「新任のコーチなのに興味なし?落ち込むな~」というのは、男に興味の薄い正妻が麗奈のアニメの久美子なら希美の騒動無しでもあり得そうではありますが(秀一も原作と違い只の同じ中学の吹奏楽部員以上ではないですし)。
橋本真博については後編で補足しておきますか。
夏紀はあすかに相談したいことがあると持ち掛けます。
その相談の内容は、先ほど久美子と会話していた『希美を部活に復帰させてほしい』という内容でしたが、あすかは・・・
「( ゚Д゚)ハァ?」と嫌な顔を見せます。まあ、これから関西とかいう時に唐突に言われてもねぇなので当然の反応ですが・・・ ともかく、ただならぬ事態であるのは確かで後半へと続きます。1時間SPで無ければ、ここで1話終了だったのでしょう。
後半の感想記事はコチラになります
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