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~廃止の危機にあるJR北海道の改造計画~千歳線・室蘭本線~

千歳線室蘭本線は、札幌近郊区間の重要路線ですね。
笹史(@sasashi1992)です。

皆さん、恒例の廃止の危機に瀕しているJR北海道の改造計画について考察していく記事が始まりました。

今回は、千歳線室蘭本線を扱っていきたいと思います。現在は、函館~札幌間を結ぶ特急「北斗」や北海道の空の玄関口かつ現時点で札幌に現実的に向かうほぼ唯一の手段である新千歳空港へのアクセスを担う重要路線ですが、北海道新幹線が開業した後を想定して考えていきたいと思います。とはいえ、今まで扱ってきた宗谷本線石北本線よりは遥かに人口も多く地域輸送も見込めるので廃止というのは考えられないですね。

しかし、千歳線室蘭本線は実質3つの区間に分断されているので今回は3つの路線に分けて考えようと思います。

 お品書き

 1.現状分析

今回は、室蘭本線千歳線に分けて考察したいと思います。

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ア.室蘭本線

 上図を見ると分かるように、沼ノ端~岩見沢が輸送密度500人と輸送密度が200~2000人であることから黄色の単独では維持困難な路線に指定されていることが分かります。

また、平成27年度社長談話JR北海道の全区間の輸送密度が掲載した表が有るので引用しますと

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 室蘭本線の沼ノ端~岩見沢が輸送密度500人,支線に当たる室蘭~東室蘭が1366人,長万部東室蘭が5106人,そして東室蘭~苫小牧が7983人となっております。沼ノ端~岩見沢以外には函館と札幌を連絡する特急「北斗」が走っており特急通過客がかなりいると思われます。とはいえ、長万部と苫小牧の間にも伊達紋別,室蘭,登別,苫小牧と都市が幾つかあり都市間の利用客がそれなりにいると思われます。

 

次に、極端に利用者数の少ない駅のリストから分析しますと長万部東室蘭で静狩,小幌,黄金が利用客が10人以下という分析が有ります。東室蘭~苫小牧にかけては極端に利用者数の少ない駅の対象駅は1つもないことから、長万部東室蘭は特急通過が無ければ沼ノ端~岩見沢程度まで輸送密度が低下する可能性があり得ると言えます。

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 実際に長万部駅の時刻表を見ますと、

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苫小牧,室蘭方面への普通が1日4本で朝6時台の普通を逃せば15時まで普通が無いという過疎ダイヤです。特急北斗が1時間に1本運行されており主要駅の伊達紋別洞爺には特急が停車しますが、ローカル輸送のみですと輸送密度500人どころかバス転換基準の200人以下に転落する可能性もあります。流石に特急が無ければ、普通が倍程度に増発されるとは思いますが・・・

一方,東室蘭駅の時刻表を見ますと

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普通が昼間を除いて1時間1本ペースで運転されており,通勤・通学の朝および帰宅ラッシュ時には1時間に2本運行されている時間もあります。また室蘭~札幌間では(東室蘭~室蘭は普通列車)、函館~札幌連絡の特急北斗のみならず,「北斗」系統を補完して道央・道南地区の都市間輸送に重点を置いた特急のすずらんが運行されております。この区間は、長万部東室蘭と異なり北斗が北海道新幹線開業で廃止後も大きく輸送密度が低下することは無いと思われます。

沼ノ端~岩見沢は普通列車のみですが、宗谷本線の北半分で特急「宗谷」が運行される名寄稚内より輸送密度が多いことから、宗谷本線名寄以北や根室本線の釧路以東と異なり地元住民がそれなりに存在すると言えます。

イ.千歳線

室蘭本線の一部で実質運行が一体化している沼ノ端~苫小牧を含む輸送密度は、45,345人とJR北海道では最多となっております。主な利用客としては、特急「北斗」・「すずらん」の通過客,札幌への通勤・通学客そして新千歳空港へのアクセス客の3つと言えるでしょう。しかし、この路線でさえ札幌全体では赤字なので現状維持でいいとは思えません。

2.改良計画

 ア.千歳線室蘭本線(沼ノ端~室蘭)

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 上図のように、交流電化になっている千歳線室蘭本線の沼ノ端~東室蘭,室蘭支線,新千歳空港までの空港アクセス路線を新・室蘭本線と改称しました。現行では、特急「北斗」と「すずらん」そして空港アクセス快速「エアポート」が走っております。新幹線が札幌まで全通後には、特急「北斗」は廃止となり,停車駅を踏襲して室蘭までの新幹線直通特急(GCTorミニ新幹線)「エルム」が運行されます。また、「すずらん」は急行に種別変更して存続する形を想定しております。

新幹線開業後の新生ダイヤはこの通りです。新函館北斗はとても不便なので、函館~新函館北斗は在来線を走行して北海道内のアクセス特急として運行します。旧千歳線区間は、近郊通勤を意識したダイヤで普通などもそれなりに走らせるダイヤにします。

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イ.室蘭本線(長万部東室蘭)

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長万部~礼文間の極端に利用者数の少ない駅の2駅は廃止し、後は現行通りのまま非電化である長万部東室蘭洞爺線に改称した形となります。幹線から地方交通線に指定変更されます。急行洞爺は、特急北斗の函館~東室蘭を系統分離し新たに豊浦に停車する形を取ります。急行に格下げしたのは、特急エルムと異なり札幌・苫小牧という主要都市より洞爺町,伊達紋別という小都市の連絡を重視しているからと気動車で運行するためです。

ダイヤは、現行通り漸減ダイヤにしました。流石の豊浦~長万部で10往復とか走らせる需要はGoogle Map見ている限り無さそうですし・・

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ウ.室蘭本線(沼ノ端~岩見沢)

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ほぼほぼ現行ダイヤを踏襲しますが、増発分を快速にして主要駅間の速達を図ります。こちらも長万部東室蘭同様に地方交通線に区分を変更したいと思います。

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