働きたいけれど、自分の能力がどのような職業に向いているか分からない人向けの職業検査です。
はいどうも、既卒就活生の笹史(@sasashi1992)です!
先日、就職活動の一環でGATBという名の職業適性検査を受けてきました。隣町のハローワークでイベントの一環で10人くらいの集団で受けてきたのですが、心理テスト的なものかなと思っていたのが思ったよりがっつりとした職業的な能力測定でした。このテストは、私のような就活で適性の分からない人の自己分析のツールとしてだけではなく、就職試験にも使われるのでGATBの概要と受験記そして結果についてを書いてくことにします。
お品書き
1.そもそも、GATBとは何か?
GATBとは厚生労働省主催で行っている職業適性検査の一種で、問題作成などを引き受けている一般社団法人 雇用問題研究会によりますと、
厚生労働省編 一般職業適性検査(通称GATB:General Aptitude Test Battery)は、多様な職業分野で仕事をする上で必要とされる代表的な9種の能力(適性能)を測定することにより、個人の理解や適職領域の探索等、望ましい職業選択を行うための情報を提供することを目的として作成されたものです。
というものです。要は、様々な職業がある中でどのような職業が相応しいのかを意欲ではなく9つの能力を、11個の試験で測定することで判定するテストです。意欲・興味を見るテストなら、ハローワークで行われるキャリアインサイト等数多くあるのですが…
9つの能力は、次の通りです。能力測定のために、紙を使うテストと器具を使うテストがありますが、F-(指先の器用さ)およびM-(手腕の器用さ)は器具を使うテストで測定できる能力です。しかし、器具を使用するテストは今回の試験では行わないませんでした。ですので、FとMを除いた上7つの能力を測定した形になります。
G-知的能力[General Intelligence]
説明・教示や諸原理・諸概念を理解したり、推理し、判断したりする能力。一般的な学習力。
V-言語能力[Verbal Aptitude]
言語相互の関係および文章や句の意味を理解し、それを有効に使いこなす能力。
N-数理能力[Numerical Aptitude]
計算を正確に速く行うとともに、応用問題を解き、推論する能力。
Q-書記的知覚[Clerical Perception]
(Color(色)の「C」と混同しないよう、読み「クラリカル」にあてて「Q(ク)」を使用した。)
文字や数字を直感的に見分け、違いを見つけ、校正する能力。文字や数字に限らず、対象をすばやく知覚する能力。
S-空間判断力[Spatial Aptitude]
立体形を理解したり、平面図から立体を想像したり、考えたりする能力。物体間の位置関係とその変化を正しく理解する能力。
P-形態知覚[Form Perception]
(F-指先の器用さの「F」と区別するため「Perception」の「P」をあてた。)
物体あるいは図形を見比べて、その形や陰影、線の太さや長さなど細かい差異を正確に見分ける能力。
K-運動共応[Motor Coordination]
(M-手腕の器用さの「M」と区別するため「Kinetic(動的な)」の「K」をあてた。)
データ入力等、眼で見ながら、手で迅速な運動を正しくコントロールする能力。
F-指先の器用さ[Finger Dexterity]
組立作業などに必要な指先の器用さ。小さいものを巧みに取り扱う能力。
M-手腕の器用さ[Manual Dexterity]ハンドルやレバーを巧みに操作するなど、物を取り上げたり、定められた位置関係で正確にすばやく持ち替えたりするなどの、手腕や手首を巧みに動かす能力。
大体、試験は1時間程度で、自己採点を含めますと2時間強から2時間半くらいかかります。採点に簡易な結果は分かりますが、詳しい分析結果は後日もらう必要が有ります・・ 2月最初に隣町まで結果を貰う&フィードバックの為だけに、30分かけて電車に乗っていかねばならない。。
1時間弱で11個の検査なので考える暇もなく、スピードよくやらないといけない点が注意点です。最も検査の問題は非常に簡単で、時間をかければ誰でもできる問題ばかりですが。
2.GATB受験体験記
先日の午後1:30より駅前のビルで開催されるので行ってきました。席は決まっていて、私を含めて10人程度の集団受験でした。
1:30から受験の準備をして、後はテープレコーダーで受験の指示が淡々とされテクノでそれに従っていく感じです。検査前には必ず練習問題がありますので、やり方が分からないということは無いはずです。というか、やり方で戸惑うとあっという間に「やめ。鉛筆を置いてください」で次の検査に行くので、低得点確定です。完答するのは時間的に厳しく、自分は、完答できた検査は11個中1つでした。分る分からないというよりもスピードよくどれだけ回答できるかを見る試験なので、完答できないのを前提に試験を作っていると思われます。
試験内容としては、円の中に点を打って行ったり、計算をしたり、数字文字の間違いを見つけたりと新卒の就職試験で採用されるSPI等の試験とオーバーラップする部分もありますね。詳しくは、厚生労働省編 一般職業適性検査 (General Aptitude Test Battery: GATB)|労働政策研究・研修機構(JILPT)の中で問題の概要が説明されていますのでご覧ください。かといって、対策していくほどでもないですが…
集団受験ということでしきりに言われたのが、うるさくしないということです。集中力が問われるので、集中できないと致命的なので・・ まあ、試験前に声を挙げていた方もいましたが(もちろん私ではない)。
試験終了後は、自己採点→点数換算で職業別に必要な点数的な紙を渡されて終了。点数が高いほど、たくさんの仕事に向いているという判定になりますので、集中しつつリラックスして受けましょう。翌週に、受験会場近くで詳細の結果を渡される&アドバイスを頂くことになりました。
3.受験結果
2月の某日、駅ビルの中の若者向けのハローワークでGATBの結果を渡されました。これを貰うためだけに片道500円以上の電車賃と片道30分の乗車時間を費やしたわけですが、それはさておき。
検査結果を表にまとめると以下の通りです。
評価段階は、A,B,©,C,D,Eの6段階で、当然ながらAに近い方がその能力が高いということを示しています。大体、© とC辺りが平均的な評価となりますね。
さて私の結果を一言で言うと、「勉強の分野はできるけど、形の認識と手を動かす分野は苦手」というこになります。例えば空間の能力が84点でD評価となっていますが、以前の職場である機械設計(CAD)で2次元の図面から部品の形態をイメージできずに怒られていたこともあるので、そういう点で適性は無かったのかなと。このことは、GATBの結果を渡してくださったスタッフさんも仰って下さりましたし。
こちらは、実際に渡された結果の一部分です。折れ線グラフにされると偏りが激しいのが一目瞭然ですね。
そして(本検査の肝心な目的である)得点から見てどのような職業が向いているか評価してくれるます。
照合結果という所がその職業への適性となり、Hが適性あり,mが概ね適性あり(普通),Lが適性無しという のがザックリとした評価となります。これを見ますと、新卒で就職した漬物の製造は身体作業に当たりますのでLで適性無し,次に就職した機械設計は製図関連に該当しこれもLで適性が無いことが分かります。
どうりで、仕事がうまくこなせずクビになったのかな(特に新卒の漬物の製造)と納得しました。新卒の就職活動前にこの試験を受けていれば、3ヶ月でクビにならなかったかもしれないと後悔しています...
漬物の製造の就職の体験談
「適性のない仕事」に就職すると3ヶ月でクビになります@食品製造
CADへの転職を経験して思ったこと
文系からエンジニアになる方法を教える!~機械設計・プログラマーのお話~ -
という訳で、就職する際は後悔の内容に自分の興味だけでなく能力にも目を配りましょう...と忠告します
とはいえ、いくら適職が分かっても就職できない事にはお話にならないのも事実です。適職が分かったら、お次は求人紹介+面接・書類対策を2人3脚で行う就職・転職エージェントに相談してみるのはいかがでしょうか?
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