声優のアイドル化に反対します。
声優に全く興味のない笹史(@sasashi1992)です。最近では、アイドル系のアニメを中心として声優をキャラクターに見立ててリアルでライブを行うのが目に付きます。それと、アイドル系以外のアニメでもキャラクターに見立ててラジオが配信されたり、声優が司会の番組が数多く放映されたりと「アイドル化」が進行してる印象です。しかし、それに伴って弊害がもろに現れているなあと感じざるを得ませんね。
つい先日も、声優プロダクション大手の「81プロデュース」で声優のストーカー行為のイベントがあり、声優のアイドル化に対する事務所の責任を問う声が挙がるという記事をネットでも見つけました。
声優プロダクション大手「81プロデュース」が2017年2月27日、公式HPトップに「一部のファンによる行き過ぎた行為が発生している」と警告文を掲載した。
声優のアフレコ現場にまでファンが来て、「出待ち」「付きまとい」をしているというのだ。今後一切このような行為はしないよう呼びかけているが、ネット上では、声優のアイドル化は現実のものであり、各事務所もそれに乗っかり稼いでいる。警告は必要だが限界があり、声優についても一般的なアイドルのように事務所主導で守るべきだ、という声が多く出ることになった。
■「ドル売り」がここ10年で急速に進んだ
(中略)
「声優はキャラを演じる役者」という概念だった昔から、出入り待ちや追っかけは存在した。それがここ10年「ドル売り」と呼ばれるアイドル化が急速に進み、本人名義による音楽CDの発売、コンサートやイベントの開催、写真集やイメージDVDが作られるなど一般的な芸能人アイドルとの差が無くなった。「81プロデュース」も声優名義ではあるが「i☆Ris」「Wake Up, Girls!」といったリアルなアイドルグループを抱えている。結果的に声優はジャニーズやAKBといったアイドルが遭遇する状況と同じになり、出入り待ちや追っかけはさらに激しさを増した。
「声豚」と呼ばれる声優ファンも声優自身も、自分は役者なのかそれとも芸能人アイドルでもあるのか境界線はあやふやだ。しかし、声優に最近興味を持ったファンはストレートにアイドルとして認識し接触してくる。一方で声優はというと、本来は裏方だという思いがあり、「出入り待ち」や追っかけに驚き、こんな事をブログやSNSで発信することになる。(後略)
声優への「付きまとい」警告に異論 「アイドルに寄せた」事務所の責任問う声 (J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
今までは声優について全然ブログで触れてきていませんでしたが、 声優の「アイドル化」にはっきりと反対の立場というわけで、その理由を書いていきたいと思います。
お品書き
反対理由1:ライブ等イベントで声豚のマナーが悪い
まずはこれ。声優関連のイベントは必ずと言っていいほど、害悪な声豚が現れます。マナーが悪い奴に関してはファンとは呼びたくないので、「声豚」と名乗らせていただきます。
つい先日も、大人気シリーズラブライブ!!サンシャイン!のAqours 1st Liveが行われましたが、マナーの悪さがTwitter上で話題となってしまいました。
ライブ会場中撮影とかありえない…
— 🍚みゅーみん@世界一のバカ🐬 (@runrun0258) 2017年2月25日
マナー守りましょう…ラブライバーは
そんなこともできないの?
って思われてしまいます…
問題になったら大変…
既に問題だけど。ありえない。
非常識だよ…#Aqours1stLive
インスタに動画載せてるキチガイおった。
— 保登 (@hazimeeeeeen) 2017年2月25日
ルール守らない奴は行けない人と代われってほんとそれだわ。マナー違反者は俺と代われ#Aqours1stLive pic.twitter.com/tubRM9w8U2
この手の声豚によるルール違反は、ラブライブ!に限らずどの声優イベントでも見られます。運営側も規制強化などで工夫していますが、何時までたっても声豚によるルール違反は収まりません。正直なところ、「マナーが悪い」という理由で一回イベント自体辞めてしまえばいいのにと感じます。そうすれば、声優にしか興味のない声豚もそのコンテンツから離れるし、そこからイベントを再開すればマナーが一定以上あるファンしか残らないので、イベント運営が楽になると思います。
反対理由その2:3次元の展開がアニメ本編に影響
本来、アニメと3次元のイベントは独立な筈です。が、声優ライブにリンクさせることを前提に作っているアニメが最近目立ちます。特にアイドルアニメは、声優ライブが必ず行われ、むしろ声優ライブが主ですら感じます。
その弊害が出たのは、「アイドルメモリーズ」で30分番組なのになんと半分しかアニメパートが無く、残り半分が実写パートで謎の中国語講座が始まるなどという展開です。
ニコニコの評価もお察しの通りで、
アイドルアニメとしては最低の評価となりました。このアニメに関しては自分も流石に酷いと感じましたので、1話切りしました。2話以降は1話より評価がマシになったそうなので、完走すればネタアニメとしては楽しめたのでしょうが…
詳しくは、「アイドルメモリ―ズ」1話「栄光のティアラ」感想~酷すぎてネタになるレベル~
【追記】ちなみに、アイドルメモリーズがアニメ終了後に展開されたという話は2次元では勿論中の人の方も果然として聞きません。アイドルメモリーズに関しては、この書き込みが全てを表しています。アニメが論外だったので、展開が打ち切りといった感じでしょうかね。バン○○もアニメ大コケですが、ソシャゲは普通に展開されていることを考えると予定通りという線もありますが…
不思議な作品だったね。
アニメに漫画、ラジオにライブにニコ生と色々やったのに、肝心要の音ゲーはなし。
中華版デレマスかな?と思ったけど、ゲームが原作ってわけでもないし、アニメの制作は日本の会社。
そしてあっという間に商品展開が終了した。
冒頭の記事でも語られている、「wake up girls!」 がアニメがこけても声優ユニットの方は好評であることを考えると予定通りなんでしょうかねぇ。
個人的には、声優番組の添え物でアニメをするな!と言いたいです。
反対理由その3:演技力低下問題(特にライブ有りコンテンツ)
声優の演技というのは基本的にベテランの方が上手いです。というか、何かしら持ってないと声優としてはベテランになるにつれて残れません。一般社会同様、年齢が高くなるほどギャラが高いためです。
しかし、この手のアイドル系のイベントの声優にはベテラン声優は居ません。若手から精々中堅声優ばかりです。現実と同じです。というか今のベテラン声優の若手の頃は、アイドル売りどころか俳優で食えない人が声優みたいなイメージの時代です。となると、演技の上手いベテラン声優に用は無く、せいぜいが脇役です。間違っても主役はあり得ません。
しかも、このようなイベント、特に曲の練習やダンスの練習などに時間が割かれてしまい、演技を磨く時間が無くなったりします。そうなると、席の取り合いとなる声優業界では実力面でベテラン声優に絶対に勝てません。
まとめ:声優のアイドル化は不要!
声優のアイドル化してる余裕があれば、演技の実力を磨いた方が良いと思います。
大ヒットアニメ映画「君の名は。」の主役である三葉と瀧も声優でなく、専門外の女優,俳優が声を当ててますが特に演技で批判は聞かないですし。つまり演技では俳優・女優と声優で実力差が無いということなので、声優業界も尻に火が付いているんじゃないでしょうか。
声優の浅川悠さんもアイドル化が進む声優業界に苦言を呈しております。声豚の一部は「老害!」と騒ぐのでしょうが、本来の声優ひいては芸能に関して考えるにあたって一考に値する意見であります。
――声優を使う側が声優に対し、演技力より人気や若さ、容姿を求めた結果、それに対応しようとした新人声優の演技力の低さが指摘されることとなっているようだ。売り上げのために人気のある声優を選ぶのはショービジネスだから仕方ないと綴っているが……。
浅川は続けて、
「なんやかんや言っても声優はやっぱりお芝居が第1であり、お芝居はしっかりがんばらなきゃねとも思っている しかし選ぶ側は一体全体芝居が欲しいのか人気のあるカワイコちゃんがほしいのか最近はなんだかブレブレな雰囲気を感じる時もある」
「人気のある先輩はお芝居ができたから人気が出た。だからとにかく芝居をきちんと。なんてよく言われるし、決してそれは間違っていないけれど なんていうか今は順番が逆で とにかくなんでもいいから人気!とにかく人気を先につけて、お芝居は後から何とかしていこうって感じなのかなそれもビジネスとしての作戦ならば仕方ないけれど でも流れを変えた張本人たちが流れにのろうとしている子供たちを責めるのはかわいそうだなあ」“アイドル化”が進む声優界に浅川悠が苦言 業界が「人気のあるカワイコちゃん」を求めた結果、新人声優は…… [T-SITE]
声優を顔で選ぶなら俳優や女優と一緒であると感じます。むしろブスでも声の演技さえしっかりできていれば成り上がれるのが声優業界と思うのですが…
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