ラブライブ!サンシャイン!!2期12話「光の海」の感想を書いていきます。ラブライブ!決勝を迎えた今回は、どんな話だったのか振り返ってきたいと思います。
次回で2期も最終回ですが、どんな結末を迎えるのでしょうか?
お品書き
1.本話の感想
今回は、大方の予想通りラブライブ!決勝回でしたが、前日と当日朝の描写を通じて9人のラブライブ!に向けての心情がメインの30分でした。
ア.Aパート
9人が段々合流して、浦の星女学院から東京に向けて出発するシーンから始まります。
千歌「行ってきます!」
みんな「行ってきます!」
この場面、初見で見た時に思ったのは「浦の星女学院」というか「内浦」に別れを告げているように 感じましたね。実際3年生はラブライブ!決勝が終われば内浦を離れますし。
東京に着いた9人です。ここから、ほぼラストまではラブライブ!決勝に向けて直前の心情を延々と語ってくことになります。
一応決勝回ですが、ラブライブ!大会の描写はロクにありません。ドームに入ったとたんに新曲という構成で、新曲(決勝曲で)披露が2分位です。これがラブライブ!決勝の描写の全てですが、これに対しては明確な不満点であるので、後述というか、全話終了後に2期(+1期)そうまとめ記事で全体の構成から語っていくことにしましょう。
さて、それはさておき東京駅でのこの会話ですが
ルビィ「お姉ちゃん?」
ダイヤ「もう大丈夫ですわよ」
1期12話の回想のように東京駅で迷った、幼少期のダイヤですがもうそんな姿はみじんもありません。安直な言葉ですが、ここは「成長」を象徴するシーンです。
神田明神に移り、9人が参拝するシーンに移ります。
こちらは、浦の星女学院(というか内浦)の皆さんの期待を背負っているというのを象徴するシーンです。
他のスクールアイドルが祈願していったのを目の当たりにしたシーンで...
ルビィ「こんなにもスクールアイドル達がここで祈願していったんだ...」
花丸「沢山あるズラ」
千歌「私達だけじゃない、みんな勝ちたくてここに集まっている」
ここのシーン、本来は、スクールアイドルとして優勝したい!という想いは皆普遍的なもので、Aqoursだけのものじゃないんだというのを象徴する場面ですが、如何せんAqours以外のスクールアイドルの描写がSaint snowを除けば皆無なので違和感が充満しかしません。
ま、Saint snowという存在がピックアップされただけマシとも言えますが。これでSaint snowの描写すらなければ、身内でがやがややっているスクールアイドル版「けいおん!」でしかありません。
おっと、誰か来たようです。
saint snowの2人が10話以来の再登場です。すっかりメインキャラクターの仲間入りを果たした2人ですが…
妹理亞に比べて目立っていなかった聖良が千歌に対して、
聖良「勝ちたいですか?千歌さんがいつか私に聞きましたよね?ラブライブ、勝ちたいですか?」
「それと誰のためのラブライブですか?」
と2つの質問を問いかけます。
この言葉(というか構成面)は思うことがあるので、別途考察したいですが、1つ言えるのは答えは「勝ちたい」のは皆同じでもそこに至るための道筋はこれまでの生きざまによって異なってくるということです。
千歌が1期7話でも泊まった旅館で聖良への質問を各々にしていき、その質問の答えは1人1人違うのですが、あえてシーンごとに考察することはしません。台詞を拾うのが管理人多忙なので時間がない上に、それを細かく突っ込むことそのものにはあまり意味が無かったりするためです。
他視聴者ののTwitterの引用となりますが、1人1人へのインタビューの意義としてはこれに集約されるのでしょう。
「自分を見つめ直す」時間が必要だったということは、それ即ちメンバーの一人一人が「ラブライブに臨む気持ち」が違うということであり、
— Sunny Road (@Elysia_Sunny) 2017年12月23日
その辺がμ'sとAqoursの違いでもある。
優勝したいという思いは同じだけど、その思いに至る過程が違う。その為に個別インタビューシーンは必要だったと思うよ
個人的には、それよりも気になったのが、千歌が旅館で発した次の言葉です。
千歌「私たち、ラブライブで優勝して、浦の星の名を残して」
「それでいいんだよね。それで。」
この言葉、決勝前日に言うには空気にそぐわないもので、実際部屋の空気が凍りついてしまいました。ただ、千歌の旅館での「それでいいんだよね。それで。」は、「勝ちたいですか?」の答えが出し切れてないのに加えて、後述しますが千歌にはまだ何か隠し事があるんじゃないかなぁと少し勘繰りました。
一気に空気が凍り付きそうな発言という点では、2期7話のやはり千歌の
千歌「見つからない。だってこれで優勝しても学校は無くなっちゃうんだよ。奇跡をおこして学校を救ってだから輝けたんだ。輝きを見つけられたんだ。学校が救えなかったのに輝きが見つかるなんて思えない。私ね今はラブライブなんてどうでも良くなってる。私たちの輝きなんてどうでもいい。学校を救いたい。みんなと頑張ってきたここを。」
と同等なものを感じました。
この時はAqoursの他の8人も誰も空気を変えられず、浦の星女学院の全校生徒の力を借りてかろうじて「名前を残す」という目標で立ち直りました。
→ラブライブ!サンシャイン!!2期7話「残された時間」~「廃校阻止」が「やりたいことなの?」~
それに比べれば、今回は曜が枕投げを吹っかけて明るい空気に持っていったのは流石というほかありません。ここは曜の成長というか、素直に評価できる点ですね。
ここは本筋とは全く関係ないことで、枕投げへの鞠莉の所感ですが
鞠莉「イタリアに行ったら、もうこんなことできなくなりますからね」
枕投げではありませんが、イタリアでも似たような競技は有ります。
【4月16日 AFP】イタリアのローマ(Rome)で15日、枕で互いを叩き合って戦う「ピローファイト」が行われた。
この戦いは「国際ピローファイト・デー(International Pillow Fight Day)」の催しで、羽根枕を手にした主に18歳から30歳までの100人あまりが、会場のサンタマリア・イン・トラステベレ(Santa Maria in Trastevere)教会前に集結。「戦い」の開始を告げる午後6時(日本時間16日午前1時)の教会の鐘とともに枕で相手を叩き始めた。
戦い開始から20分もすると、破れた枕から飛び出た羽根が宙を舞い、路上にも羽根が降り積もっていった。中身が少なくなった枕を路上に放り出し、その上に横たわる参加者もいた。
ローマでも「ピローファイト」、武器は羽根枕 イタリア 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
ちなみにピローファイトの定義はこんな感じらしいです。
ピローファイト (pillow fight) は、枕を手に相手と叩き合う遊び。日本語では枕叩き(枕たたき)などと呼ばれる。多くは子供同士で宿泊する機会に行われるが、その原始的な面白さから大人も行う場合がある。
本質的には枕を剣に見立てたチャンバラに近い。枕を手に相手を殴り合い、相手を倒すことがこの遊びの楽しさになる。枕は柔らかいため、喧嘩と異なり本気で殴り合っても怪我には繋がりにくい。また遊ぶ場所には足場が不安定なベッドの上も選ばれやすく、さらに子供同士の場合は枕を手に相手に体重を掛けると容易に相手のバランスを崩して押し倒せるところにも面白さがある。
さて、先ほどの千歌の隠し事の件ですが、10話でも予測したのですが、「千歌は本年度末で東京に引っ越し」という件なんじゃないかなと個人的には12話現在でもまだ予測しています。
浦の星の統合先の描写が不自然なほどにないのも、千歌がそこに通わないとなれば辻褄が合わないこともないです。というか、「今はラブライブ!決勝のことだけ考えたい」という千歌の台詞も東京に引っ越しという重大な別れから無意識に(以下略)
イ.Bパート
梨子の「想いよ1つになれ」の伴奏に併せて、直前にメンバーが各々1人になっているシーンを背景に、千歌がAqoursメンバーに「勝ちたいですか?」「誰のためのラブライブですか?」という質問を延々としていくことになります。
Aqoursのメンバーのラブライブ!決勝へのスタンスを知る上では重要なな場面ではありますが、これだけで3分位延々と時間を取られるのはやはり尺的には不味かったかなと。一応、大会と銘打ってあるのだからドームでの9人やライバルアイドルの描写あってしかるべきかなと。
UDX前での、曜と千歌の1期1話の原点回帰の場面です。
UDXでの2人の会話ですが、千歌が見つけたいと思った輝きが何だったのか、その結論は次回「私たちの輝き」に委ねられることでしょう。
千歌「見つかるかな。私があの時見つけたいと思った輝き」
曜「きっと、見つかるよ、もうすぐ。あと少しで、必ず。」
千歌「勝ちたい?ラブライブ、勝ちたい?」
曜「もちろん。やっと一緒に出来たことだもん。だから良いんだよ、いつもの千歌ちゃんで。未来のことに憶病にならなくて、良いんだよ。一人じゃないよ、千歌ちゃんは。」
千歌「ありがとう」
「 やっと一緒に出来たことだもん」の部分は、2期11話の閉校祭前日の曜と千歌の会話でも語られる部分です。未来のことに憶病に~の下りは、前日夜の旅館の発言をフォローした部分で、(千歌と一緒に何かをできる)「今」を楽しもうという曜のスタンスが現れています。
そして、ピアノを弾き終えた梨子が、千歌にラブライブに勝ちたいかと問われて涙ぐむシーンです。
千歌「ピアノ弾けた?」梨子「もちろん」
千歌「梨子ちゃんはラブライブ、勝ちたい?」
梨子「うん。私ね。自分が選んだ道が間違いで無かったと心の底から思えた。辛くてピアノから逃げた私を救った、千歌ちゃんたちとの出会いこそが、奇跡だったんだって。だから勝ちたい。ラブライブで勝ちたい。この道で良かったんだって、証明したい!今を精一杯全力で、心から」
ここの梨子は本編で初めて抱き締めてやりたい感が凄いですが、それはさておき。
梨子はギャグをやらせるタイプの登場人物ではなく、しいりこや壁ドンのシーンはネタキャラ化していささか不愉快でしたので、こういう描写は大加点ですね。
旧Aqoursと2・1年のAqoursが合流→
確かに言われてみればそうだなぁというシーンですね。
→全員集合して「サンシャイン!」と叫んで本編終了→新曲へと突入します
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2.本話の総評
12話は大会前の描写がくどすぎるくらいに丁寧に描かれていたのは非常に良かったのですが、大会本番の描写が全くと言っていいほど無かったのは違和感を覚えざる得ませんでした。
総まとめ記事でも書きますが、正直なところ決勝は2話構成でも良かったんじゃないかなと。1話目がが丸ごと本話のドーム前で全員集合して「サンシャイン!」までで、2話目がドーム内の9人や内浦の人たちの描写&決勝曲という構成で。
第12話のEDで披露された決勝曲の「WATER BLUE NEW WORLD」の視聴動画です。
曲に関してはもう何も言うことはありません。神秘性を感じましたね。
後は衣装のモチーフが「白鳥の湖」という説がありますがここら辺はよく分からないですね… 続報を待ちましょう。
ラブライブ決勝の衣装、白鳥の湖がモチーフかなと思ったんですけど、黒がオディール、白がオデットとしたらロングスカート組はなんだろう、と
— しおん (@manic_bt4) 2017年12月23日
人間だったときのオデットなのか、最初からミニスカートのオデットが実は王子様とかなのかな
白鳥の湖が最終的にみんな死んで終わるので、Aqoursとしての死とかそういう意味合いで白鳥の湖かなと思ったけど
— しおん (@manic_bt4) 2017年12月23日
この曲も良曲なので、また改めてCD購入後にレビュー記事を書きたいと思いますね。
「WATER BLUE NEW WORLD」が収録されているニューシングルはこちらから!
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先週の記事は、
次回、13話「私たちの輝き」
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