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「MILLION LIVE! THEATER DAYS Brand New Song」1巻感想

ミリシタ公式コミカライズとなる「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! THEATER DAYS Brand New Song」の1巻がついに刊行されました。購入して一読したので、感想を書いていきたいと思います!

 

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お品書き

 

 

作品概要

 

本作はソーシャルゲームである「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! シアターデイズ」ことミリシタのコミカライズの1つでアニメ情報誌・Febri(一迅社)にて2017年より連載中の、新人アイドルの七尾百合子・周防桃子・馬場このみの3人を中心とした劇場で巻き起こるさまざまな出来事を描く物語です。

 

ミリシタのコミカライズとしては、他に『アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover』も連載中ですが、両方の作品を読み比べてみた結果としては本作の方がよりゲームの世界観を再現していると言えます。

 

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本作の簡単な感想(ネタバレ無し) 

読んでみて感じたのは、ありきたりな言葉ではありますがミリシタ(ゲーム自体の割とすぐに辞めてしまいましたが…)の1機能でゲームのメインであるアイドルの触れ合いが出来るコミュの補完的な側面が少なからずあるなぁという点です。

 

コミュではアイドルの裏側を知ることが出来るのですが、今回はデビュー前(ある事情によってレッスンばかりで半年も待たされています!)の3人、ソロ曲(劇中ではM@STER SPARKLEシリーズ)を貰った時の歌詞の裏側の心情も描かれておりミリシタをプレイしている方ならコミュを見ている感覚で楽しめるのではないのでしょうか。

 

勿論ミリシタなんてやってないという方でも、本作はアイマスのコミカライズとして十分に楽しめるでしょうし、何ならこれを読んでミリシタ新規になったり復帰したりするのもアリです。

 

 

 本作の詳しい感想(ネタバレあり)

 第1話:もう1つのプロローグ

デビュー前の3人(百合子,桃子,このみ)の話です。39プロジェクトという765プロが手掛ける劇場で公演するプロジェクトに参加したはいいものの半年間レッスンばかりの毎日で、いまだ「プロローグに至らない」状況です。本話サブタイトルは言うまでもなく、百合子の初ソロ曲である「透明なプロローグ」から取ったものです。

 

百合子がアイドルを始めた動機として、

・・・・・・君が本から得た感動をみんなに伝えることができる

君がヒロインとして物語の伝道師になるんだ

 とスカウトされたことが語られます。この動機は、後々でも百合子のデビュー曲の話にも影響してくる根幹的な所ですね。このみと桃子の加入の経緯も語られ、このみは元々事務員志望だった、桃子はまた演技の仕事がしたいと原作に設定に忠実となっています。

 

ちなみに百合子は候補生として半年も2人を始めプロジェクトのメンバーとして接しているものの、上記の2人の話を聞いたのは初めてでプロジェクトの停滞具合が明らかになります。アイドルが待たされるという描写に関して、個人的な感想を書いていきたいと思います。

 

アイドルとしてのデビューまで待たされる話はアイマスでも何回かあり、デレアニでは5話で一部アイドルがプロジェクトの停滞(デビュー)の不安からストライキを起こしたことがありますし、U149でも初期の話で長期間待たされている描写がありました。ミリマス系統ではゲッサン版でもblooming cloverでも少なくとも主人公格のアイドルはそこまでは待たされていませんので待たされる描写は今回が初です。

 

基本的にアイドルというのは鮮度勝負な側面が一番強い職業で、女性アイドルですと年齢的にも男性アイドル以上に制限があります。なので、デビューまで延々と待たされるのはマイナスでしかありません。待たされる理由が能力不足ならやむを得ませんが、メンバーが揃わない(あと5人)からレッスンだけ...

 

よくアイドルたちはストライキなど起こさなかったもので、弱音1つ吐かずにプロデューサーを信じて待とうとするこのみは勿論、百合子や桃子も十分に大人です。話の都合上半年待たせたのですが、本作の765運営は無能としか言いようがありません。話の最後で信号機トリオと白石紬,桜守歌織の加入が決まり39人揃ったから始動となったものの、この点は運営に不満を覚えますね。

 

 

第2話:ここから

 3人でこけら落とし公演に向けてレッスンを重ねていきます。そんなある日、レッスンの先生のサポートとして765オールスターズの水瀬伊織と菊池真が百合子たちの練習を見に来ます。百合子の課題曲である「Brand New Theater」のダンスを見るものの、半年前よりはマシとは言え全くダメで落ち込む百合子です。全然うまくいかずに落ち込む百合子ですが、伊織からアイドルとして立つ予定のステージに連れて行っていかれアドバイスを貰います

 

・・・アイドルって本当に大変よ

好き勝手なこと言われるし思い通りにいかないことばっかだし・・・

睡眠時間も無くなくっちゃうんだから

ライブだってそう 練習に掛けた時間に比べたらステージに立っていられるのはほんの一瞬だけ あんなに頑張ったのがなんだったんだろうていうくらいあっという間に過ぎちゃうの

 と前置きしたうえで

その一瞬が最高なのよ

 とアイドルの魅力を語ります。Pが俺にはできないことと伊織に語っていましたが、確かにこればっかりは実際にステージに立った人でないと言えないですね。Pはプレイイングマネージャーでもしない限り絶対にステージに立たないですからね。そして後悔だけはするなという言葉を残します。

 

2話にして終盤で出てきてもおかしくない核心を突いた言葉で、シアターメンバーは765の先輩や他のアイドル系の作品と比べても「強くてニューゲーム」と感じますね。某スクールアイドルアニメがメンバーをそろえるだけで1クールの3分の2を費やしたのに比べれば、2話でデビューライブとは話のテンポは大違いです。半年間待たされたのに目を瞑ればの話ですが。

 

そんな強くてニューゲームの名言を聞いた百合子は発奮して公演までの期間、必死で練習を重ねて本番を迎えます。ユニットの方向性は決まらなかったものの、まずは自分たちを知ってもらうことが大事だということでステージに臨むことになります。

 

このみが

私たちの劇場はここから始まるんだから

と2人を鼓舞するのですが、ここまで60ページくらいで色々いあったとはいえここまではアイドルとしての物語は始まってすらおらず、第0話でしかありません。そういう意味が、サブタイトル「ここから」に込められていると言えましょう。

 

 第3話:ファーストステージ

2話のこけら落とし公演の回想がメインです。桃子が長いキャリアながら年齢相応に緊張していたり、百合子が表情の固さから伊織からステージ中に危惧されて、案の定歌詞が飛んでチームワークで何とか立て直したりという見どころがたくさんあります。

 

ですが、今回の山場は

桃子 また3人で歌いたい

 でしょう。

 

心情の変化としては、

・・・桃子 劇場で話せる人まだあんまりいなくて

でもこれはお仕事だから慣れ合いなんて別に無くても良いと思ったの

だけど百合子さんとこのみさんでユニットを組んで今日まで3人でいっしょに準備してきて・・・ そ、それでね! ・・・楽しかった

これまではメンバーとはビジネスライクな付き合いでしかなく桃子自身もそれを望んでいたけど、メンバーと一緒に1つのものを作り上げていく中で情が生まれていくという王道ながら良い展開であります。ビジネスライクな付き合いしか望まないこの手の登場人物には大抵暗い過去があり、桃子の過去も他の媒体では明かされています。

 

詳しい桃子の過去は本媒体の1巻時点ではまだ明かされてませんが、仮に本漫画でミリシタを初めて知ったとしても桃子になんかあったんだなという伏線くらいは読み取れるでしょう。

 

桃子は・・・このユニットを今日までのものにしたくないよ・・・

そして、桃子にまたこのユニットで歌いたいという1つの思いが生まれたのです。ありきたりな言葉ですが桃子の成長と言っていいでしょう。しかし、往々にしてそのような思いは、思い通りに行かないのは現実でも創作物でも同じです。次に3人を待ち構える展開は...

 

第4話:さいしょの歌

 こけら落とし公演から、2か月が経過し公演以外の仕事が入ってきた39プロジェクトのアイドルたちです。そんな中、Pから次のステップとしてソロ曲を用意し劇場で披露していくと発表し、集まったメンバー5人が第1弾として歌うと告げます。

 

桃子は前話の通り、3人のユニットで歌いたかったためにPにユニットの話を訴えるも、公演の結果から調整が必要と言われ落ち込みます。年相応といえばそれまでですが、桃子の落ち込んだ表情をみた百合子はこのみに連絡して桃子をカラオケに誘います。

 

ここで2人の曲(M@STER SPARKLEシリーズ)のイメージをそれぞれ語ります。

百合子は、

ファンタジーの世界を旅する女の子の歌です!

 の後にエメラルドの~と長々と曲を語り出します。百合子の話は長いのが分かっているのか、このみは「ずいぶんと気に入ったのね」と上手くあしらいます。

 

一方、桃子は

ひとりでも大丈夫って強がる女の子が周りの人たちにだんだん心を溶かしてく

 

と語った上で

 

・・・でも 桃子はそんなに弱い子じゃないもん

お兄ちゃんはどうして桃子にこの曲を選んだのかなって・・・

よくわからなくなくなってた

 そんなに強がっていること自体が弱い子である証拠なのであり、現にそのような危うさは本話のユニット調整中の表情やこけら落とし公演直前の桃子の緊張(3話)からも見て取れます。

 

しかし、桃子はもう最初程は弱い子ではなくなっていたのです。

桃子:今はちゃんとこの曲と素直に向き合えるから

このみ:・・・ホントに?

桃子:うん だって今は・・・ ふたりがいるから

 そう、桃子は2人とのユニット活動で確実に成長をしていたのです。そして、周防桃子のM@STER SPARKLEソロ曲「ローリング△さんかく」を特別に披露します。本話の「さいしょの曲」というサブタイトルは、桃子が語っているように最初の自分の曲「ローリング△さんかく」のことを指します。

 

第5話:風と共に

ソロ曲披露の舞台である、765プロライブ劇場新コーナー「 Brand New Song」 の場面からスタートします。「未来系ドリーマー」を歌う春日未来をトップバッターに次々とメンバーが新ソロ曲を披露していきます。

 

未来、白石紬、豊川風花と曲を披露していく中、急遽百合子が直前に歌詞を変更するという緊急事態が発生します。その歌詞変更のエピソードが本話メインですが、その前に風花が披露した「祈りの羽根」についてのエピソードがMCによって語られます。

 

タイトルの「羽根」には白衣の天使という意味も込められているんだそうです

 白衣の天使というのは風花の前職が看護師だったことがきっかけで、アイドルを始めた理由なんかも語られたりするのですが、このようにメイン3人(暫定)だけでなく他のアイドルについてもソロ曲のエピソードが語られていくのでしょうか。

 

そして百合子の歌詞変更の件ですが、

「風の戦士」

 という歌詞をソロ曲「地球儀にない国」に加えるというものでした。真相はこけら落とし公演で感じた自分を応援してくれる人たちのことを歌詞に入れたいというものでした。

 

そしてそんな様子を見守るのは、次に歌う5人立という描写で「・・・こうして歌のバトンは受け継がれていく」と次への展開を匂わせ1巻は幕を閉じます…

 

特別収録:プロローグ編

春日未来、最上静香、伊吹翼の劇場見学の話です。事務員の青葉美咲(と音無小鳥)を見て事務員まで芸能界は綺麗(意訳)とミーハー丸出しな翼と未来を、芸能界なんだから当たり前とたしなめる静香ですが同じ新人アイドルである箱崎星梨花を見た瞬間、「・・・ごめん未来やっぱり芸能界ってすごいわね」と。静香...

 

 

おまけ

 ホントのおまけで、このみが事務員志望ということで百合子が事務員の制服姿の好みを妄想するだけのお話です。同人誌のネタになりそうなお話です。

 

 

1巻の総評

ミリシタの世界観が分かりシリアスすぎない、The ミリシタコミカライズという話でした。今後の展開を匂わせる伏線もあり、2巻以降も楽しみです。後は百合子と桃子と比べて現状見せ場が少ないこのみの見せ場と、3人以外のアイドル視点で展開されるのかが気がかりですね。