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左派の踏み絵になる本~そろそろ左派は<経済>を語ろう

左派の踏み絵となる本となるのは間違いありませんね。 

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笹史(@sasashi1992)です! 経済関連の本で「そろそろ左派は<経済>を語ろうレフト3.0の政治経済学」という単行本が話題になったので一読しました! 今回は未読者向けに簡単な書評を書いて行き購入の参考になればいいなと思います。

 

お品書き

 

本書の概要と構成~こんな感じの本ですよ~

「そろそろ左派は〈経済〉を語ろう レフト3.0の政治経済学」は、2018年4月25日に発売された単行本でイギリス・ブライトン在住の保育士・ライター・コラムニストであるブレイディみかこさん×立命館大学経済学部教授で理論経済学を専門とする松尾匡さん×東京大学大学院情報学環教授で社会学を専門とする北田暁大さんの3人による対談形式の単行本となっています。

 

本書は経済という単語があるのでもちろん経済学が軸となる本ではありますが、対談形式ということで経済学を大学などで専攻されなかった方でも義務教育を終えており「普通の」読解力さえあれば分かりやすく理解できると思います。もちろん対談とは言え、ある程度の専門的な経済学や社会学的な概念は登場します。ただ、そのような理解西にいと思われる概念に関しては本書中の補論において解説されているので問題ないでしょう。

 

本書の構成としては、

【目次】
第1章:下部構造を忘れた左翼
第2章:「古くて新しい」お金と階級の話
補論1:来るべきレフト3.0に向けて
第3章:左と右からの反緊縮の波
第4章:万国のプロレタリアートは団結せよ!
補論2:新自由主義からケインズ、そしてマルクスへ

 となっております。1章から4章では現在の左派(左翼)が経済について疎いのではないかという問題提起から始まり、欧州と日本の現状を経済面と政治面の関係から語ります。そして最終的な着地点としては、日本の左派も今までのように緊縮(増税・支出削減)ではない有効な経済政策を掲げて、右派である安倍政権に対抗しようではないかという構成になっています。

 

本章である1~4章はこんな流れで2つの補論では本章で出てきた概念について本書を理解できる範疇に絞って非専門でも理解できるように説明されています。補論1では主にレフト3.0という概念について、時代によってサヨクというものがどのような存在であったかとその問題点が語られます。補論2では、ケインズ経済学,新自由主義,マルクス経済学がどういったものであるかごく簡単に説明されています。

 

内容紹介を出版社のサイトから引用しますと、

バージョンアップせよ、これが左派の最新型だ!

日本のリベラル・左派の躓きの石は、「経済」という下部構造の忘却にあった!
アイデンティティ政治を超えて、「経済にデモクラシーを」求めよう。

亜紀書房 - そろそろ左派は〈経済〉を語ろう レフト3.0の政治経済学

 

『アイデンティティ政治を超えて、「経済にデモクラシーを」求めよう。』、詳しくは是非本書をお読みください。現状本書は電子書籍では購入できませんので、Amaonや楽天bookを使って注文することをお勧めします。

 

本書を読んだ個人的な感想

ネタバレで読む楽しみを損ねない程度に、本書を読んだ感想を書いていきたいと思います。まあ、Amazonの読者レビューみたいなものと思っていただければと。ほぼ箇条書きです。

 

◎日本ではレフトとリベラルという言葉が一緒くたですが、欧州では明確に違うということ点がまず印象的です。これはTwitterなどを見ていても日本でリベラルと名乗る人らは欧州ならかなり純度の高いレフトであると感じます。

 

◎左派である3人ですがアベノミクスの3本の矢のうち、第1の矢(金融緩和)と第2の矢(財政出動)ついては政策自体は悪くないとの評価には正直左派を自認している訳ではない私でも驚きです。アベノミクスに関しては政権発足後一貫して不支持なこともあり全否定的な評価でしたので。ただ、よくよく本書を読んでいくとやることの狙い自体は間違ってないかなと。

 

◎もちろん、アベノミクス肯定派ではなく第1・第2の矢はケインズ経済学を踏まえたものであるので、方向性を改良して+αした政策を左派も安倍政権に対抗していこうというのが本書を最後まで読めば分かります。

 

◎とはいえ、左派は反安倍が大半(というか反安倍だからこそ左派という人も多いでしょう)軒並みアベノミクス全否定派 ですので、本書のアベノミクスを一定度評価するという記述に耐えられるかどうかが本書完走の分かれ目でしょう。

 

◎多分この本に拒否反応を示すタイプの左派は、もう経済成長は無理だ、弱者救済や財政再建も重視しないといけないので増税しても良いので再分配を重視せよという緊縮+再分配派と思われます。ネオリべ派はもちろん拒否反応でしょうが、そういう方は左派ではなく右派に属するので除外します。

 

 

 こういうタイプの人です。

 

 

ようするに、本書『そろそろ左派は<経済>を語ろう』は左派にとって経済面のかなり重要な踏み絵の本となると断言できます。是非左派を自認する方はお読みください。野党が、あの安倍自民党になぜ選挙で勝てないのかと分かるかもしれません。