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「新米姉妹のふたりごはん」6巻感想~あやりの過去&あやり・サチの両親が帰国!~

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待望の「新米姉妹のふたりごはん」の6巻が発売されたので、購入して読みました。

感想を書いていきます。

 

「新米姉妹のふたりごはん」関係の過去記事はコチラです。

「新米姉妹のふたりごはん」はグルメ×百合漫画の最高傑作! 

「新米姉妹のふたりごはん」5巻感想~サチとあやりが進級&あやりに新たな友人が?~ 

 

 

お品書き

 

全般的な感想

  5巻までと同様においしそうに調理するサチ,あやりの2人(+α)と食べる様子は良かったのですが、本巻はそれに加えてあやりの過去(亡くなった父親)やサチ・あやりの両親が帰ってきて両親に料理を振る舞う話など今までになく「家族」というのに軸が置かれていました。

 

また、サチと共同生活+料理を通じたあやりの変化についてもはっきりと描写されておりあやりの実母からも言及されているのも1巻から読んできた身としては少しグッときました。

 

 

各話ごとの感想

 

各話の詳細感想について触れていきます。

 

29品目:ハンバーグ

 定番料理である、「ハンバーグ」をあやり,サチ,絵梨の3人で調理していく話です。絵梨からあやりの学校の友達と聞いている篠田さんについて聞かれて最近では一緒に行動することが多いとあやりは答えました。

 

 それでどうなのかという絵梨に対して、あやりは「前よりも学校生活が楽しいです!!」という発言が飛び出しました。さらに篠田さんや絵梨そしてサチとの関係が深まったのは料理のおかげであるというモノローグが入り、あやりにとっては料理というのは「コミュニケーション」を取るツールなんだなぁと思いましたね。まさに拳ではなく料理で語るということでしょう。

 

30品目:クリームシチュー

 あやりのシャワーシーンとサチのお風呂シーンがあります。それは後で語るとして本話では雨が降ってサチとあやりが濡れます。が、あやりは雨は好きではありません。単に濡れるのが嫌なだけではなく、父親が事故or病気で亡くなった(と思われる)シーンがフラッシュバックしてしてくるからです。

 

 そんな事情は知らないサチがやはり濡れて帰宅してきたので、体を温めるためにお風呂に入っている30分間でクリームシチューを作ろうとするあやりです。普通に考えると間に合わないので、圧力鍋を使うのは流石でした。

 

サチはあやりと違い、雨が好きだという場面も良かったです。

 

 なおあやりのシャワーシーンとサチお風呂シーンですが、サービスシーンの様でサービスシーンではありません。特に見えたりはしないですね。作者自体はR18の百合物を同人時代に書いていたりしますが本作は全年齢向けなので… そもそも見えてしまったら、読者は料理どころではなくなります(笑)

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31品目:クレープ

 絵梨の妹である莉奈が絵梨と一緒に遊びに来た話です。莉奈が初対面なあやりに怖がったため、紙袋を被る場面はある意味お約束ですね。今回はおやつとしてクレープを作るのですが、莉奈が生地をトンボでならしていくところは小さな子でも料理で「繋がれる」という象徴かなと思いました。

 

32品目:焼き桃アイス

 今回は篠田さんが家族で桃狩りに行った桃が余ったので、なんかいい桃の料理はないかとあやりの所を訪ねるところから始まります。焼き桃アイスだけでなく桃尽くしな1話で、1話で登場した生ハムが再登場した場面が本話で一番興奮しました。生ハムピーチも出来るんだなぁと。

 

後、あやりビジョンではきび団子で鬼ヶ島まで行きそうなサチの場面も良かったですね。サチは犬みたいです。

 

33品目:オリヴィエサラダ

 あやりのプリンをうっかり食べてしまった、サチの話です。題名の通りオリヴィエサラダを作っていくのですがあやりに襲われると思い込んだサチの表情が...

 

 結局、食事中に様子がおかしいと気づかれたサチがあやりのプリンを食べた件を謝罪し許してもらったものの、「姉さんが私に言えないことがあるのは・・・ ちょっとイヤかもしれません」と落ち込むあやりが可愛かったですね。まあ信用されてないように思えるので無理もありません。

 

34品目:鹿のシチュー

鹿の猟師に監修を行ってもらったというだけあって、鹿の狩猟の描写がリアルでしたね。いつものようにみのり,サチ,あやりの3人で鹿料理を楽しんでいると、サチ,あやりの両親がやってきて…という場面で次話に移ります。

 

 35話:筑前煮

 前話ラストで登場した両親ですが、明後日には大学の研究発表やら出版社の打ち合わせやらでもういなくなるそうで短い滞在期間と分かります。随分多忙ですが、だからこそあやりとサチだけで暮らしているのでしょうが… 本巻のメインの話といっていいでしょう。

 

 ここであやりの父親の墓参りをサチたちも含めて行い、あやりの過去を知ることになります。あやりとサチでお互いにいない両親(あやりは父親,サチは母親)の話はあえてされてこなかったことが分かります。確かになくなったなんて軽々しく言えないですし、2人に亀裂が入る可能性も否定できません。サチの母親の事情は本巻までではわかりませんが、いずれ語られるでしょう。

 

 墓参り後には、あやりが両親のために料理を作りたいと申し出て筑前煮を始め日本食数品を作りました。本作で日本食というのは割と珍しく、海外生活で日本食がご無沙汰(byサチの父である透)な両親をもてなしたいという気持ちが現れていると言えるでしょう。

 

 本話ではあやりの料理好きが、あやりの父親の影響であることが明確に分かり、以前より明るくなったとあやりが成長していることが他者からも分かる1話でした。またあやりだけでなくサチも、サチが料理を作ることを父親である透に驚かれるという成長描写もありました。まあ、1話開始時点から1年以上は経過していますからね…

 

 食後のひと品:海外暮らし

 番外編で35品目の話を踏まえて海外で両親(母親の方)がたまごサンドイッチをあやりの見よう見まねで作ったのですが… 出来はお察しください。

 

本巻のまとめ

本巻はサチとあやりの家族関係が大きく取り上げられ、あやりの父がいなくなった理由やあやりが料理好きになった理由も掘り下げられるなど大きな進展があったといえるでしょう。連載開始から3年以上経過し、作中の時間も1年強過ぎる中どのような展開が7巻では待ち受けているのでしょうか? 本当に楽しみですね。