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万物の社会不適合者よ! 集え!

高プロは労働者にメリットなし! 推進派の嘘を暴く!

様々な話題で目くらましされていますが、高プロは「第2の派遣法」になると断言できますね。

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笹史(@sasashi1992)です。自民党政権が今国会での成立を目指す働き方改革の目玉らしい、「高度プロフェッショナル制度(略称は“高プロ”で以後は高プロで統一)」という一見格好いい名前の制度が成立を迎えようとしています。

 

しかしその実態は、私が言葉を尽くして説明するよりもこの動画を見る方が分かります。

 

 

 

 ひところで言いますと、高プロは「労働者が人扱いされなくなるシステム」と断言できます。もっとストレートに言うと、

 

はっきり言って、労働者にとってはこの制度一点で安倍政権打倒運動が起こらないとマズイのですが如何せん、モリカケと比べても知名度が低いのが現状です。

 

ところで、先日(2018年6月21日付朝刊)中日新聞で高プロについて推進派と反対派の両者の識者に話を聞いていくという記事を見かけ、反対派は弁護士で日本労働弁護団幹事長の棗一郎氏が賛成派(というか推進の旗振り役)は東洋大教授で人材派遣大手のパソナグループ会長の竹中平蔵氏に話を伺っていたので両者の主張を読んだのですが…

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反対派の棗氏は非常に真っ当な意見で。竹中氏の主張があまりにも酷すぎて、嘘だらけで破たんしていたので突っ込まざるを得ません。今回はそのツッコミで嘘を暴いていく記事とします。殆ど竹中氏の批判に始終するので、本ブログにはいないと思いますが竹中氏のファンはバック推奨します。

 

お品書き

 

残業代は「生産性の低い人への補助金」→嘘です

竹中平蔵氏は記事の中の1行目でとんでもない無知をさらけ出しています。

 時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としてはおかしい。

 まず、「時間内に仕事を終えられない生産性の低い人」とありますが、これは現場の労働者が見えてない証拠です。確かに時間内に仕事が終えられない生産性の低い人もいるかもしれませんが、例え生産性が高くて就業時間内に仕事を終えても上から仕事を振られれば拒否できません。正確には拒否できるかもしれませんが、業務命令違反で懲戒されるのがオチでしょう。

 

そして、「残業代という補助金」というのに至っては労働基準法を読んだこともないのかと大学教授としての知見を疑ってしまいます。大学教授以前に人材派遣企業の会長なので経営者、それも人材を商品にする経営者としての資質も疑われます。

残業代というのは、労働基準法では「割増賃金」と呼ばれているものですがその部分についての条文を引用します。引用するのは労働基準法第37条です。

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

e-Gov法令検索

「 使用者が「割増賃金」を支払わなければならない」ということは、竹中氏のいう補助金ではなく時間内に労働を終えさせることのできなかったというペナルティという方が正解です。ペナルティであると考えれば、労働時間が通常の労働時間(1日8時間)より1か月で60時間以上をオーバーした場合5割増し以上で支払わなければならないのも納得です。定時間内で仕事を終わらせるように従業員に仕事を割り振るのも経営者の仕事で、それが出来なかったのですから。

 

 よって、残業代は「生産性の低い人への補助金」→嘘です。本当にこの人は大学教授なんでしょうか?

 

高プロは過労死を阻止するための法案→嘘です

ー過労死促進法案との批判がある。

「全く理解していない。過労死を阻止するための法案だ。その精神がすごく織り込まれている。例えば年間百四日以上の休日をとれと。(適用には)本人の同意も要る。なぜこんなにも反対が出るのか、不思議だ。」

 全く理解してないのは、竹中お前だ!という言葉を抑えて批判していきたいと思います。過労死阻止のための精神の例として「年間104日以上の休日をとれ」というのを竹中氏はあげていますが、年間104日という休日は決して過労死阻止にはなりません。

 

「年間104日以上の休日をとれ」は高プロの健康確保措置の一環で、年104日以上かつ4週で4日以上の休日を義務付けるということですがこれに関しても棗氏が的確に批判しています。

ー健康確保措置は十分か。

「年間104日以上の休日のどこが厳しい規制なのか。今でも週休2日制が当たり前だが、これだけ人が死んでいる。4週で4日以上の休日についても、『残り24日間は24時間働け』という業務命令でも合法になる」

 この棗氏の批判については少し説明が必要で、健康確保措置として年間104日以上の休日+1つを実施しなければならないとされています。その1つは、①勤務間インターバル②健康管理時間の上限設定③2週間連続の休日④臨時の健康診断、のいずれか1つを実施しなくてはならないとされています。

 

注意すべきなのは4つ全部実施する必要は無く、いずれか1つで合法ということです。極端に言えば④を選択すれば棗氏の言う『残り24日間は24時間働け』という業務命令が合法になります。そもそも高プロ自体が企業サイドが労働基準法の規制から逃れるための制度なので、わざわざ①~③で労働規制を企業側から自主的にするとは考えにくいです。

 

このように過労死直行な制度なので真っ当な労働者なら全員反対するのは火を見るより明らかです。竹中氏は抜け道として、(適用には)本人の同意が必要だという規定を設けたと得意げですが、これにも棗氏は

ー高プロ適用には本人の同意が必要。法案修正で、いったん同意した人が撤回できる規定も加わった。

「意味がない。会社から『おまえ、高プロな』と言われて断れる人がどれだけいるのか。撤回にしても『高プロから外れるなら、やってもらう仕事はない。降格、減給だ』と言われるに決まっている」

 と批判しています。竹中氏は、労使対等だとおもっているのでしょうか?理念はともかく、実情は使用者側>>>>>労働者側なので会社の命令に逆らえるはずはありません。一部の人は、じゃあ会社を辞めろというでしょうが、人手不足とは言えそう簡単に就職先は見つかりにくいですし、そもそもその転職先だって使用者側が圧倒的に優位に決まっています。

 

竹中氏は現場の労働者が見えてない証拠です(2回目)。過労死なんて阻止できないですし、過労死を促進するのは目に見えてます。

 

このような労働者からしたらもの扱いされる最低な法案ですが、現在の所ごく一部の高収入な専門職(年収1075万円以上)に対象は限られています。しかし、この制度は制定されたら最後、高収入な専門職だけでなく全労働者に対象は広まると断言できます。それについて批判していきます。

 

 

 適用されるのはごく一部のプロフェッショナル。労働者の1%くらいで、高い技能と交渉力のある人たちだ。→嘘です! 

 

 そもそも、高い技能と交渉力があれば酷使していいのか、むしろそんな人なら人材だけが資源とされる日本では好待遇で、大事にすべきでないのかと突っ込みたいところですが今回は割愛します。どうせ、全労働者に拡大するでしょうし、その方が問題ですから。

 

竹中氏のペテン発言について見ていくと、

ー拡大すれば、交渉力のない人たちも対象になる。

「そうならないように一定の歯止めは必要。年収と職種の基準をきちんと定める。(具体的には)将来の判断だが、世の中の理性を信じれば、そんな(24時間働かされるかのような)変な議論は出てこない」

労働者派遣法の顛末を知らないのでしょうか。派遣業種が拡大され、製造業まで拡大された挙句格差社会やらと... まあ、労働者派遣法の実行犯なので知っていてもだんまりでしょう。大体世の中の理性を信じればという発言は、極めて進歩主義(≒左翼)的な発言で保守政権を自称する安倍政権がブレーンとして重用しているのがおかしいです。安倍政権自体がTPP等左翼的な政権ですが、ここでは取り上げません。

 

棗氏も

「対象が誰か、何人になるか分からないなんて、むちゃくちゃ。財界がすぐに広げろと求め、どんどん拡大する恐れがある」

 と批判します。そもそも財界が求めた法案なので、そうなることは目に見えているでしょう。

 

終わりに:労働者は高プロに断固反対せよ!

と、このように労働者にとって高プロはメリットはありません。だからこそ一般人が必死に反対の声をあげている訳です。むしろ労働者側にメリットが無いのを知っているからこそ推進派はデマばかり吐いてきて、反対派の声が大きくなる前に必死になって通してきます。自民党が進める政策ということで、自民党支持の方は反対の声を挙げたくないのかもしれませんがこれは政党云々の問題ではありません。労働者は支持政党や老若男女に関係なく高プロに問答無用で断固反対せよ!と言いたいです。

 

 追記:高プロが施行されてしまいましたね。

 このような労働者にとっては、最悪の法案に近い「高プロ」ですが何と成立してしまいました。成立に対しての声を取り上げたいと思います。賛成者側の意見は見当たらなかったので反対側の意見を中心に取り上げたいと思います。

 

 

施行は来年の4月からなので、それまでに葬り去れるよう私も労働関連の記事で何回か取り上げたいと思います。

 

もちろんいくら反対しても刃が向かってくるのは賛成派の人と変わらないので一般人向けにはもし高プロが施行されたときに備えて

個人で出来る、高プロへの対抗手段を教えましょう。 

という記事を用意しておいたので、是非ご覧ください。