移民問題とつながってきますね。東京一極集中は。
欧州の移民問題について扱った英国人ジャーナリストのダグラス・マレー著の話題作「西洋の自死」という本をクリスマスプレゼントという名目で購入して今読んでいます。西洋は(イスラム系)移民によって自死を迎えるだろうというショッキングな作品で、良く移民反対派が主張する経済的な脅威だけでなく文化的な側面からの脅威を綴っている本です。
ただ日本は今のところ欧州ほど移民を受け入れていないと本書には書いてありますが、残念ながら入管法改悪のせいで日本も(悪い意味で)欧州の後追いとして移民国家に生まれ変わってしまい、本書のような事態に陥るでしょう。その旨については冒頭に批評家の中野剛志氏が解説をしてありますので併せてご覧ください。最も事実上の外国人労働者はすでに実習生や留学生(という名の奴隷)で受け入れており、その件についてはすでに何度も本ブログで取り上げています。
「外国人技能実習生」の奴隷扱いは日本人労働者の先取り!脱社畜の準備をせよ!
農家から外国人技能実習生が失踪らしいけど、実習生制度自体がブラックだ!
お品書き
「東京一極集中」への以前の認識
さて今回のメインテーマは、海外移民の件ではなく国内での移民の件です。以前からずっと騒がれている「東京一極集中」の件です。
以前私は「東京一極集中」の絡みで
「高齢者に免許返上」させたいなら「地方創生」を辞めて「東京一極集中」を推進しろ
といった記事を書いたこともあります。しかしその時は認識がまだ甘く、「東京一極集中」が起きる要因まで触れられなかったです。冒頭で取り上げた、「西洋の自死」を始め移民関係の本やブログに触れていくうちに「東京一極集中」と移民の要因は全く同じであると分かってきました。
「東京一極集中」と移民の要因は何か?
はっきりと断言できるのは、
「貧しい」からです。
「貧しい」というワードだけでは抽象的なので、3つくらいの貧しさを自分なりに定義すると
雇用=激務薄給な職場が多い(3K),専門性を生かせない
生活コスト=クルマが必須である,同人誌みたいな娯楽の品を買いたければ都会までの移動コスト
インフラ=鉄道や高速道路が無い
辺りでしょうか。雇用や生活コストは地方在住で日々痛感(といっても名古屋通勤圏内なのでマシな方)しております。インフラに関しては、南海トラフ大地震も来るので絶対分散させるべきです。
このままの交通網だと予想されてる南海トラフ大地震が来たら太平洋側は一時的に機能しなくなる可能性がある。なので日本海側の交通網を都市と都市を結ぶ形で作ることが重要。地方の土木業も再構築出来るし国の生産性も上がる、東京一極集中もなくなり、少子化も止まる、でもやらない。PB黒字化万歳。 https://t.co/J7okIqAYXc
— 中の人 (@nikkoriperie) December 28, 2018
現実的には、交通網の整備どころか 北海道の鉄道が札幌圏と新幹線除いて全壊する可能性が高いですが…
JR北海道問題から「北海道が危ない!」を考える~北海道は中国かロシア領になります~
移民(出稼ぎ)を送り出す側の国は、基本的に移民に行く国よりも貧しいです。「西洋の自死」で取り上げられている欧州への移民もイスラム圏が主ですが、書くまでもなく欧州よりも貧しいから移民するのです。まず何より職がありません。この関係を東京と地方(関西圏含む)に例えると、東京≒欧州(西欧),地方≒イスラム圏といった関係になります。地方には就職先が無いので東京にといった具合です。
就職が無ければ、地方の魅力云々といっても東京に来るのが現実です
秋田県は小中学校の学力平均は非常に高いし、リベラルアーツ教育の先駆けとなる大学もあって若年層は出来る人が多そうなんだけど、平均所得にしても自殺率にしても人口流出にしてもその先が無く、大人になったら去って当然の地方になってしまっている…。
— マクシム (@thksngy) December 28, 2018
産業を誘致する仕組み、環境が出来ないものか https://t.co/Ar8Z6lQgtY
それを解消するには、企業誘致を含めた産業振興が必要です。そのためにはインフラが必要ですが現状は...
東京直通の新幹線ばかり創設したとして、秋田から他の地方へ移動する為に絶対に東京を経由しなければならなくなります。
— マクシム (@thksngy) December 28, 2018
それでは企業本社は東京にいた方が便利と判断します。
今必要なのはただ東京を中心とした放射状の交通網ではなく、格子状の、地方から地方への交通です。 https://t.co/UNEH7ti1EK
それもこれも緊縮財政によるものといえ、東京一極集中は国策、特に緊縮政策であると言えますね。緊縮のせいで国内移民問題が起こっており、人件費を緊縮するようになったために外国人労働者を留学生や実習生に飽き足らず移民という形で入れるようになったのです。緊縮政策を打破しなくてはならないと最近思いますので来年もブログで機会があれば触れていきたいと思います。